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日本/東日本大震災/子どもにやさしい地域づくり
(公開日:2015.03.11)

子どもまちづくりクラブ〜この春高校を卒業したメンバーの声2015〜(2015.03.11)

 

東日本大震災から丸4年。この春、岩手県山田町、陸前高田市、宮城県石巻市の子どもまちづくりクラブで活動してきたメンバー5名が高校を卒業し、それぞれの道へと進みます。今回はその5名が高校卒業の節目に、地域の復興に向けまちづくりに取り組んできた活動を振り返ってまとめた作文を紹介します。

■子どもたちの声〜子どもまちづくりクラブでの活動を振り返って〜■
震災直後の2011年6月に子どもまちづくりクラブが発足して3年9か月。発足当時は避難所生活が続く子どもも多く、学校は再開されたものの、給食や部活動など学校生活も震災前の状況とは程遠いものでした。そのような中で、「まちのために何かしたい!」と強く願う子どもたちの思いから始まった3地域の子どもまちづくりクラブ。これまで、各地域で子どもたち自身が地域の復興に向け、声をあげ参加し、2011年夏に描いた“夢のまちプラン”を実現してきました。

今年、高校卒業を迎えるメンバーは、避難所でセーブ・ザ・チルドレンが行っていた「こどもひろば」に参加していたという長い関わりのあるメンバーから、2011年夏から参加、発足後数年たって参加を決めたメンバーなど様々。活動期間や地域は異なるものの、それぞれに復興に向けた熱い思いを持ち、活動してきました。

震災から丸4年、1,461日。1日1日積み重ねてきた子どもたちのこれまでの歩みを思い浮かべながら、5名それぞれの思いをお読みください。

●岩手県山田町
「始まりそして旅立ち」

※メンバー同士協力して活動紹介の台本確認(写真右、2013年8月、当時高2)

私は、中3の夏から活動を始めて、3年半色々な活動をしてきました。その中で一番心に残っている活動は、最初に参加した2011年8月にあった「子どもまちづくりリーダーツアー」です。なぜかというと、このツアーが私たちの始まりだからです。そこで、自分の心が動かされました。自分にできることがないかと思い、山田町子どもまちづくりクラブ(通称・KYT)に入りました。
インドネシアで開催された
第5回アジア防災閣僚会議への参加も印象に残っています。日本は地震大国で防災システムや機能がそろっている反面、人々の意識低下や危機感の薄れを感じました。
KYTで成長したことは自分の意見をはっきり言えるようになったことです。KYTでは「参加・尊重・守秘」のルールがあったので、上下関係なく安心して発言でき、メンバー間の信頼感もありました。活動を通して、学校でも前は他人に任せて誰かが言うのを待っていたことも、自分から意見を伝えていくことができるようになりました。
将来は、特別大型車両や重機の免許取得をすることで復興やまちづくりにかかわっていきたいと思っています。子どもたちもがんばっていることをもっと知ってもらい、活動を継続するためにも、KYTのみんなにできることは、活動するための資金を集める募金活動の協力や活動の宣伝活動など色々あると思います。みんなが協力すれば何でも解決できる!(岩手県山田町・高3・男・3年7か月)

●岩手県陸前高田市
「絆クラブで得たこと」

※「まちフォト☆」で撮影したミニ「あかりの木」(2013年11月、当時高2)

陸前高田市子どもまちづくりクラブに入ったのは高2の春からです。私は大船渡在住ですが、高田高校に通っていたことと、まちづくりに参加してみたいと思い、参加しました。活動期間は1年と短いでしたが、活動内容は充実していました。
子どもまちづくりクラブで最も印象に残っているのは、市長さん、地域の人、他の地域の子どもまちづくりクラブのメンバー、全国から集まった人たちなどたくさんの人に出会って、意見交換をして、たくさんの人のおもしろい点、意外な点を知ったことです。「震災について話したい」「復興について発信したい」という、震災に関しての自分の関心や同じように思う点を共有できたところがよかったです。
また、セーブ・ザ・チルドレンは定期的に東北3地域の子どもたちにアンケートをとっています。そのアンケートで、7割の子どもたちがお互いに「東北の復興に何かしたい」と思っている結果があり、自分だけではなくお互いに恩返しなど何かしたいと思っているところが分かってうれしかったです。
卒業後は、医療系の臨床工学の分野に進学し、震災の時に活動できるように勉強する予定です。これからは、子どもまちづくりクラブOBになるので、メンバーをサポートしつつ、自分もさらに防災について学んでいきたいと思います。(岩手県大船渡市・高3・男・1年10か月)


●宮城県石巻市
「私たちの居場所」

※地域の方々と子どもセンターについて意見交換!(写真左3番目、2012年5月、当時高1)

私は中3の夏から、石巻市子どもまちづくりクラブで活動してきました。その中で私が特に印象に残っている活動は子どもセンターの企画・デザインです。“家でも学校でもない、子どものための居場所”を作ろうと、みんなで間取りや内装・外装などを一生懸命話し合いました。
私はもともと、話し合いで発言するのが得意ではありませんでした。でも、子どもまちづくりクラブではどんな意見も否定されず、全員が納得するまで話し合うため、自信を持って自分の意見を言えるようになりました。また、活動を続けていく中で、子どもまちづくりクラブは“みんなの意見が育つ場所”だと思いました。
活動を通して私は自分のふるさと、石巻がより一層好きになりました。だから将来は宮城に住み続けながら、子どもたちを支える仕事に就くことを選びました。これからも、地元と、人々の心の復興の力になりたいです。また、これからも子どもまちづくりクラブを、活動に励む仲間たちを、精一杯応援していきたいと思います。(宮城県石巻市・高3・女・3年7か月)


「今までの道、これからの道」

※仲間と一緒に子どもセンターのデザイン検討(写真右、2012年1月、当時中3)

私は中3の夏から、石巻市子どもまちづくりクラブの一員としてまちの復興や活性化について考えてきました。小4から高3まで、違う学年の子どものアイデアを聞き、報告会やサミットでおとなたちとも意見を交換するという経験は、自分の意見を主張するばかりだった私に、人の意見を受け入れてよりよいアイデアにしていく力を与えてくれました。
活動の中で印象に残っていることは、子どもセンターの着工式です。私たちの夢が詰まった施設「石巻市子どもセンター」が本当にできるという実感が、そこで初めて持てた気がします。子どもたちの空想でしかなかった“夢のまち”への大きな第一歩となりました。
私は4月から京都の大学で演劇を学びます。住み慣れた石巻を離れることも、将来が確約されていない演劇という分野を選んだことも大きな決断でした。それを後押ししてくれたのは、多くの人との出会いと周りの人からの応援です。演劇は、人の心を揺さぶり、見る人の考えを少なからず変える力を持っています。いつか石巻市子どもセンターでも、子どもたちに演劇に触れてもらえるようなイベントを提案したいと思っています。(宮城県石巻市・高3・女・3年7か月)


「新たな視点」

※東北子どもまちづくりサミットで子どもセンターについて説明(写真左、2013年5月、当時高3)

僕は高2の夏から石巻市子どもまちづくりクラブに参加しました。約1年半の活動を通し、様々な活動がありました。その中で、最も印象に残っているのは、これまで5回行われた「東北子どもまちづくりサミット」です。
サミットは、これまでの子どもまちづくりクラブの活動の成果や子どもたちの思いを発表する場です。そのプログラム中にある、子どもとおとながまちづくりや復興について話し合う時間がとても刺激的で、素晴らしい時間でした。こういった数多くの活動を通して、以前にも増して、積極的になれたと思います。
子どもまちづくりクラブは、高3の時に区切りをつけるため卒業しましたが、今現在、映像制作チームで、子どもたちの強い思いをより社会へ発信するために、子どもまちづくりクラブの記録動画を撮っています。また、この春から地元の新聞社で新聞記者として働きます。報道に携わる人間として、これまでより客観的に地元である石巻と子どもまちづくりクラブを世の中に伝えていきたいと思います。(宮城県石巻市・高4・男・1年7ヶ月)


※()内は、(地域・学年・性別・活動期間)。


■震災から5年目も地域の一員である子どもたちとともに!■
東日本大震災により、多大な被害を受けた東北。そんな現実を前にしても、「自分にできることがないかと思い、子どもまちづくりクラブに入った」という子どもたち。震災から4年間で、子どもたちは“被災”という現実に向き合い、乗り越え、子どもだからこその視点で、地域・行政と連携し復興の主役として一歩一歩進んできました。そんな子どもたちの姿を、より多くの方たちが共感し応援してくださることを願っています。

復興まではまだまだ長い道のりですが、セーブ・ザ・チルドレンは今年も子どもたちとともに活動していきます。みなさんも一緒に“Speaking Out From Tohoku!”。





(報告:東京事務所 田代 光恵)


 

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