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ベトナム
(公開日:2011.12.28)

【ベトナム洪水支援続報<後篇>】農村部に今なお残る被害の爪痕(2012.1.4)

 
前篇より続く

配布が終了した後は青空の下で水のろ過機の使い方と衛生に関するワークショップを実施しました。

セーブ・ザ・チルドレンの職員が水のろ過器の使い方を説明します。 



  

住民の方々も真剣に聞き入っています。
 

 



説明終了後、次は実際に使ってみましょう!

 

住民の代表として選ばれた2人

 


実際にろ過器を使ってみます。 




見事に完成!水をろ過することができました!


代表参加者に、石鹸をプレゼント。

次は子どもたちを対象にしたクイズ大会です。
職員:「ご飯を食べる時、手を洗うのはご飯の前?後?」
子どもたち:「前!」
このようにしてクイズ形式で正しい衛生知識を身に着けていきます。






子どもたちは主体的に楽しく学んでいくことで、自然と知識が身に付きます。

その後、地元の方々のご自宅を訪問。一軒目に伺ったのは現在妊娠中のディエンさん。



 
5歳と9歳の男の子がおり、さらに双子を妊娠しています。夫、夫の弟、子ども2人と共に暮らしています。

 

災害発生当時、この地域は越川職員が指差す高さまで浸水しました。

現在、ディエンさんは働いておらず、夫の収入のみで生計を立てなければなりません。ディエンさんの夫婦は自分の水田を保有しておらず、夫はかつて農作の補助作業で収入を得ていましたが、今回の集中豪雨により全ての水田が冠水したため、ディエンさんも仕事を失ってしまいました。ディエンさんの両親は既に他界しているため、なんとか夫妻で生活しなければなりません。しかし、集中豪雨が発生する前からすでに貧困に悩まされてきたディエン夫妻には貯蓄も食料の備蓄もほとんどなく、毎日の食料確保がやっとな状況が続いています。「私たちは貧乏だから、洪水が発生しても何も失うものはないわ」と明るく話す彼女ですが、これから生まれてくる双子の赤ちゃんや学校に通えない二人の子どもの将来を考えると不安もあるのではないかと思いました。


 
「年間15ドルの現金があれば、子どもを学校に通わすことができるのに・・・」と彼女は言います。ベトナムでは初等教育は完全無償ですが、各家庭が必要経費の一部を負担しなければならず、事実上は完全無償ではないのです。
「本当は学校に行きたいんだけどね。でも行けないんだ。」とつぶやく5歳の男の子。
ベトナム農村部の貧困は深刻です。

2件目に訪問したのは夫のトゥンさんと妻のンゴアンさん、そして4歳と0歳の女の子一家。
 

0歳の女の子は洪水が発生したその日に生まれました。

1件目の家庭同様、洪水が発生する前はこのご夫婦も水田の農作補助作業を行い、収入を得ていましたが、今回の洪水で水田が冠水し、収入源を大きく失ってしまいました。また、稲の大半が枯死したため、今期の収穫は期待できず、食料確保も難しくなっています。しかし、ンゴアンさんは語ります。「確かに今期の収穫はほとんどゼロに近いから収入も食料も何も手に入らないわ。でも、そろそろ次期の作付けが始まるから落ち込んでられないの。」

このような状況でも子どもたちの衛生状況を心配し、子どもが飲む水だけは清潔な水を購入しています。

水の値段は20Lで約0.5ドル。トゥンさんの平均日給が約2ドルなので、水の購入も家計の負担になっています。今回配布した水のろ過機により、清潔な水の確保にかかる経済的負担を軽減することができます。


洪水がもたらした水は住居のすぐそばで滞留したまま

被災した人々の生活がもとに戻るのはまだ時間がかかりそうです。経済成長が著しいといわれるベトナムですが、その一方で農村部には貧困に苦しむ住民がいまなお多く存在します。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは特に支援の届きにくい農村部において子どもとお母さんを最優先に支援を継続していきます。

皆様のあたたかいご理解、ご支援を宜しくお願いします。



(c) セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

*本事業はジャパン・プラットフォームの支援により実施されています。

(報告:コミュニケーションズ部 北村)



 

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