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アドボカシー(チャイルド・ライツ・センター)
(公開日:2012.07.09)

セーブ・ザ・チルドレンの提言「2015年、国連防災会議で子ども会議を開催」(2012.07.09 )

 

去る7月3日、4日、「世界防災閣僚会議in東北」(外務省などが主催)が開催され、各国の防災担当閣僚らが出席し、今後の防災・減災の国際的枠組みについて意見を交換しました。
その中で、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下、SCJ)は、「防災に関する子どもの権利を保障する国際的な枠組みを、世界中の子どもの声を取り入れながら策定していくことの重要性」を、日本を含む各国の政策決定者に訴えるため、「2015年、国連防災会議において、子ども会議を開催しよう」と提言しました。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの提言はこちら(PDF)

また、「世界防災閣僚会議in東北」のサイドイベントでは、子どもたちが国際社会に声をあげる場づくりの第一歩として、日頃から地域の復興やより良いまちづくりに向けて活動している「子どもまちづくりクラブ」のメンバーが世界に向けて提言を行う機会を提供しました。
子どもまちづくりクラブの子どもたちの提言はこちら


?2015年を新たな世界子ども年にしよう!?

2015年、世界はミレニアム開発目標と災害リスク軽減に関する兵庫行動計画の最終年を迎えます。ミニレアム開発目標は、世界が2015年までに達成すべき8つの具体的目標を掲げました。ミレニアム開発目標は、貧困の撲滅や乳幼児・妊産婦の死亡率削減、環境の持続可能性確保等の具体的目標に向けて世界各国・市民が協働する機会を史上はじめて提供したという意味で画期的な意義を有しています。
災害リスク軽減に関する兵庫行動計画は、自然災害分野における世界共通の行動目標を定めたという意味でミレニアム開発目標同様な世界的意義を有しています。

もちろん、ミレニアム開発目標、兵庫行動計画にも改善すべき点があります。
世界の開発・環境・人権NGOは、ミレニアム開発目標には権利に基づくアプローチが十分に盛り込まれていないと感じてきました。また、災害リスク軽減に関する兵庫行動計画には、福島原発事故のような複合災害への対応や子ども視点での災害リスク軽減対策は十分に盛り込まれていません。

一方、Rio+20等での議論を通じて、災害リスク軽減と気候変動の適応対策が2015年以降のポスト・ミレニアム開発目標枠組において重要な位置を占めることが明らかになってきています。

SCJは、2015年に向けて進められているポスト兵庫行動計画を巡る議論において以下の2点が取り上げられるよう関係方面に働きかけを行っています。

(1)自然災害に加え、福島原発事故を含む複合災害も検討対象とすること
(2)東日本を含む世界各地の被災地の子どもの意見を話し合いに反映させること

セーブ・ザ・チルドレンは、2011年にプラン、ワールド・ビジョン、ユニセフを含む諸団体と協力して、世界21カ国で600名以上の子ども達の意見を聴き取り、「災害リスク軽減に関する子ども憲章」を作成、同憲章は子ども代表によって同年5月にジュネーブで開催された兵庫行動計画の進捗状況を確認するための国際会議(グローバル・プラットフォーム)において発表されました。
しかし、同憲章は主に途上国の自然災害を対象として策定されたもので、先進国における複合災害は考慮されていません。

SCJは、東日本大震災後の子ども支援活動の経験を踏まえ、ポスト兵庫行動計画およびポスト・ミレニアム開発目標枠組のなかに、複合災害を含む災害リスク軽減対策を含め、同対策の策定においては子どもの意見をきちんと聴いて反映することを求めていきたいと考えています。

さらに、SCJは、災害リスク軽減と気候変動適応対策を有効なものとするために必要な子どもの特別な権利を保障する国際的枠組の策定の実現を目指しています。
1989年11月20日に国連総会で採択された「国連子どもの権利条約」に環境に対する子どもの権利を保障する条項が十分に盛り込まれていないことは、世界の子どもの権利関係者の間では条約案策定当時より認識されていました。
SCJは、国連子どもの権利条約と2つの選択議定書の実効的保障を確保するために不可欠な国連子どもの権利委員会に対する個人通報制度の実現を目指し、2008年春よりキャンペーンを開始しました。そして、2011年12月19日には国連総会において上記通報制度を含む包括的な権利保障メカニズムを定めた新選択議定書(第3議定書)が採択されたのです。
ちなみに、日本政府は国連人権理事会および国連総会において同議定書案の共同提案国となり、世界中からその姿勢を高く評価されました。

いま、世界の子ども権利関係者は最後に残された子どもの権利のフロンティアである環境・災害リスク軽減・気候変動適応における子どもの特別な権利を保障する国際的枠組作りへと動き出しています。近年、台風、地震、津波、旱魃等の自然災害のみならず、原油流出や原子力発電所事故による放射能汚染などの人工的災害が頻発しています。いま、世界は子ども達を(自然災害と人工災害)から保護すると同時に、防災や減災のために子どもの主体的参加を進めるための国際的枠組を必要としています。
今後、必要とされているのは、福島原発事故で被害を受けた子ども達の声を反映させた原発事故等の人工災害における防災・減災において保障されるべき子どもの権利を明記したより包括的な防災に関する子ども憲章を作成することであり、それらの権利を保障する国際的枠組を生み出すことです。SCJは、世界各地の子どもに焦点を合わせた災害リスク軽減の経験を国際的に共有することを目的とする国際研究所(Save the Children Institute for Children In Emergency:SCICE)を立ち上げる予定です。

SCJは、世界の全ての関係者に対して「災害リスク軽減を巡る子どもの権利を保障する国際的枠組」に関する議論を2015年の国連防災世界会議に向けて開始し、さらにその議論をポスト・ミレニアム開発目標枠組に反映させることを求めていきたいと考えています。

セーブ・ザ・チルドレンは、2019年に創立100周年を迎える子ども支援の国際NGOです。
創設者エグランティン・ジェブは子どもの権利に関する最初の国際公式文書であるジュネーブ子どもの権利宣言の草案を起草したことで知られる子どもの権利の世界的なパイオニアでした。

セーブ・ザ・チルドレンにとって、世界の子どもの権利運動を主導することは歴史的使命なのです。

【ご参考】
セーブ・ザ・チルドレンと子どもの権利について


 

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