目標9:新しい技術とインフラ
~災害に強いインフラをつくり、みんなが参加できる持続可能な経済発展を進め、新しい技術を生み出しやすくする~
目標9で掲げられているのは、環境破壊をもたらさず持続可能で、災害に強く、経済成長と同時に人々の健康で安全な暮らしに資するインフラの構築です。インフラには水道や鉄道、ガス・電気、インターネットなど様々な施設や設備、サービスが含まれますが、利用の際の価格を安くし、すべての人が平等に使用できることを目標は重視しています。また、経済発展を進めていく際に、特に途上国における小規模ビジネスへの貸付を増やすこと、企業が環境に配慮した技術や製造の工程などを取り入れることなども目指しています。
目標10:不平等を減らすこと
~国と国の間にある不平等や、国の中での不平等を減らす~
目標10は、世界中の不平等・格差の解消を掲げています。一国内で貧しい人の収入を、そうではない人よりも早く増やしていくことや、特定のグループを差別するような法律や慣習をなくし、機会の平等を通して結果の不平等をなくしていくことを目指しています。また、先進国と途上国の間の不平等をなくすため、グローバルな金融の取引に対する規制や制度を強化することや、貿易において途上国に特別な配慮を行うこと、世界銀行などの国際金融機関の意思決定の際に、途上国の参加や発言力を拡大することなども、目標には含まれています。
目標11:持続可能なまちと地域社会
~まちや人々が住んでいるところを、だれもが受け入れられ、安全で、災害に強く、持続可能な場所にする~
目標11は、すべての人が安全で住みやすい家や、水・電気などの必要なサービスを得られるようにし、スラムの状況を改善することを目指しています。住民のまちづくりへの参加を確保し、特に子どもや女性、障害者、高齢者にとって、安全で使いやすく、価格が安く、かつ環境に配慮した交通機関や公園などの公共スペースをつくることや、災害に強いまちや地域をつくること、大気汚染を防ぎ廃棄物を管理して都市の環境を改善すること、世界文化遺産・自然遺産を守ることも掲げています。
目標12:責任を持って消費すること
~持続可能な方法で生産し、消費する~
目標12は、すべての国が持続可能な消費と生産を行うための対策を進めること、一人当たりの食品廃棄物を世界全体で半分に減らすこと、化学物質が大気・水・土壌に流れ出すことを食い止めること、3R(ゴミを減らし、再利用し、資源化すること)を促進することを目指しています。また、大企業が持続可能な方法で事業を実施し情報を公開すること、国や自治体が環境に優しい物品やサービスを使用すること、そして人々が自然と調和した暮らしに関する知識を得られるようにすることなども、目標として掲げています。