ポジティブ・ディシプリン: 行政との連携を実施中 Vol.3 (2010.12.01)
7月から始まった東京都豊島区の家庭教育推進員制度における"ポジティブ・ディシプリン"の取り組みについて第1回・第2回とシリーズでお伝えし、今回はその第3弾。いよいよ11月から、各小学校から集まった約50名の推進員の方々が、自らの子育て経験を通した"ポジティブ・ディシプリン"を、それぞれの地域の小学校で伝えるという活動が始まっています。
■保護者から、保護者へ伝わりはじめた"ポジティブ・ディシプリン"■
「対話で育てる子どもの自立」を年間のテーマに、夏から"ポジティブ・ディシプリン"を学んでこられた推進員の方々が、5〜6名ずつ計8グループにわかれ、2010年11月2日(火)を皮切りに豊島区の区立小学校で活動を開始されています。
12月1日現在、6グループの活動が終了。同じ"ポジティブ・ディシプリン"を伝えるにも、推進員の方々のその日の朝の子育てエピソードや保護者の視点からみた感想など臨場感あふれる内容が加わり、それぞれに個性豊かな、充実した会が重ねられています。
あるグループは、司会役と経験を共有する人のインタビュー形式で、"ポジティブ・ディシプリン"の(1)長期的目標を考える、(2)温かさを与え、枠組みを示す、(3)発達段階を理解する、(4)課題を解決すると4つのステップをわかりやすく説明。そして「毎日修羅場だったピアノの練習が楽しく穏やかなものになりました!」と"ポジティブ・ディシプリン"を実践した効果などの報告をするなどの工夫もそれぞれ。
またほかのグループは、グループワークに入り、「わたしも改めて振り返ってみて、息子には夢を持てる人になってほしいって思ったんですよね。」と自らの感想を共有することで、積極的に参加者の話を引き出すなど、保護者同士のお話はたいへんな盛り上がりをみせていました。
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「ふだん人前に立つことがあまりないので」と緊張された方もいらっしゃいましたが、会が始まると各グループ、チームワークを発揮。会の終了後には、推進員の方々から「よかった、と言ってもらってうれしかった」「とてもいい経験になったと思う」といった声が上がっていました。引き続き、12月の月例会では、2月の学習発表会に向けて、参加者のアンケートの分析をしたり、実施後のふりかえりをする予定です。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンも、保護者の方々が生の言葉で語る"ポジティブ・ディシプリン"から、多くを学んでいます。今回の豊島区との連携事例を学びを活かし、この考え方がさらに広まるよう、活動を展開していきたいと考えています。