事業の概要
スーダン全域では、実に10人に1人の子どもが5歳の誕生日を迎えられずに亡くなっています(*)。長年続いた内戦の影響で、基礎保健サービスが大幅に不足し、中でも特に、栄養不良の子どもや妊産婦、授乳期の母親の健康と栄養状態を改善することが急務となっています。SCJは、2005年の西部ダルフール地方における緊急人道支援につづいて、2010年9月から、子どもと母親の栄養改善のための保健サービスと栄養改善教育の活動を展開しています。
支援地の地図
支援事業
<保健・栄養>
子どもと母親の栄養改善のための保健サービスと栄養改善教育
【支援地】南スーダン東エクアトリア州カポエタ北郡
【子どもへの効果】入院や定期的な診療サービスを受けることで、5歳未満の子どもと、その母親の健康・栄養状態が改善する。また、子どもを取り巻くコミュニティの住民みずからが健康や栄養に関する良い知識と意識を持つことにより、子どもたちの栄養状態が持続的に向上する。
【活動】入院設備を備えた栄養不良集中治療センターを設立し、症状の重い急性栄養不良の子どもたちが入院して24時間の治療を受けることができるようにする。また、それほど重くはないものの栄養不良をおこしている子どもや妊産婦、授乳期の母親に対しては、医療スタッフが村々を訪れて外来サービスを実施し、定期健診や、栄養カプセルなどの配布を行う。外来サービスを受けるすべての子どもと親に、栄養改善のための教育を実施。妊産婦と授乳期の母親に対し、母乳保育や乳幼児の栄養に関するトレーニングも実施する。医療スタッフなどの人材育成や、栄養不良の子どもを持つ親に対してトレーニングを行い、コミュニティ全体の健康や栄養に関する知識や意識の向上を図る。
※ジャパン・プラットフォーム(JPF)助成
スーダンの子ども
(1)子どもの人口(18歳未満、2008年):19,098,000人(人口全体に占める割合は46%)
(2)子どもの人口(5歳未満、2008年):5,836,000人
(3)5歳未満児死亡率(1,000人あたり、2008年):109人
(4)小学校の純就学率(2003-2008年):54%
(上記の数字は、北部を含めたスーダン全体のものです。)
出典:UNICEF Childinfo Monitoring the Situation of Children and Women (1, 2, 4) および UNICEF The State of the World Children Special Edition 2009 (3)
脚注
(*)UNICEF The State of the World Children Special Edition 2009