子育てで困ったときに、
あなたの味方になってくれるヒント
あなたの「味方」として、「見方」を変えて楽しく子育てするお手伝いになればというページです。子育てにおいて、つい必要以上に感情的になってしまったり、子どもとの関わり方で迷い、自分を責めてしまったりしそうな方へ。
心にとめたい10のコト
子どもと向き合うときに
親も子もラクになるヒント
毎日の子育ての中で、子どもとの向き合い方や子どもの言動への対応に悩むことはありませんか。子どもを尊重するために、どのようなことに気を付けていけば良いのでしょうか。
子どもは、日々いろいろなことを考えたり感じたりしながら生きています。成長の中で、うまくできないこともあります。課題に直面したときに、子ども自身がいろいろな方法を考えて、それを乗り越えていくためには、周囲の手助けが必要です。
子どもを怒鳴りつける、罰を与える、といった形で大人の思い通りにさせようとすることは、子どもの成長・発達に有効ではありません。今、日本を含め世界では、子どもへの体罰禁止が進んでおり、体罰等によらない子育てが推奨されています。
子どもが自分で考えて行動できるよう、子どもの自立をサポートしていく向き合い方を、10のヒントとしてまとめました。ぜひ、毎日の子育てに取り入れてみてください。
作成協力/認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事 高祖常子
イライラマネジメント
イライラする気持ちと
うまくつきあうヒント
子育てをしていると、楽しいことばかりでなく、大変だったり思い通りにいかなかったりして、子どもの言動にイライラすることもあります。ときには、怒りたくないのに、つい感情的に子どもに接してしまうこともあるかもしれません。
子育てに限らず、イライラは誰でも感じる気持ちです。
「こうあるべき」「こうしてほしい」という自分の固定観念や信じていることと、その通りにならない現実とのギャップが大きいほど、怒り(イライラ)が大きくなります。
子どもにイライラするとき、その怒りの後ろに隠れている本当の気持ちはなんでしょう。それは「こうしないと心配だ」「こうできないのは残念だ」という思いかもしれません。でも、「こうあるべき」「こうしてほしい」といったことが、目の前の子どもの今の状況に合っているのか、ちょっと考えてみましょう。
子どもには個人差があり、気持ちの切り替えに時間がかかる子どももいます。成長や年齢的にまだ難しいこともあるかもしれません。また、無意識に誰かと我が子を比べてしまっているかもしれません。
子どもは子ども自身のペースで成長します。ほかの子ではなく、数ヶ月前のその子自身と比べてみましょう。きっと成長を感じられることでしょう。
どうしてもイライラしてしまうときに、簡単にできる対処法をカード形式でご紹介します。気持ちが落ち着いているときなどに、これ以外にも、ぜひ自分に合った方法を見つけてみてください。
より良い親子の関係のために
あなたのイライラを子どもにぶつけ続けると、子どもの成長に弊害が生じる可能性があります。子どもは親に怒られないようにと、顔色をうかがったり、怒られるたびに不安や悲しみを感じてしまったりするかもしれません。イライラしながら発する言葉や行動は、親子の関係や子どもの成長をより良いものにはしないでしょう。
上記のような方法を用いて自分のイライラをうまくコントロールすると同時に、日頃から、子どもにどのような大人になってほしいかを意識してみることも大切です。今、目の前の子どもに「~してほしい」ということではなく、どのような伝え方や接し方をすることが、長期的な子どもの学びや成長につながるのか、という視点で考えてみませんか。そうすることで、あなたの子どもへの声がけや対応の仕方が、少しずつ変わってくるのではないでしょうか。
作成協力/認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事 高祖常子
<参考文献>
- 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン『ストレスとうまく付き合い自分自身を大切にするための5つのヒント』(PDF)
- 高祖常子 『男の子に厳しいしつけは必要ありません!』 株式会社KADOKAWA 2020
- 戸田久美 『アンガーマネジメント』 日本経済新聞出版社 2020
- 伊藤絵美 『セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク』 株式会社晶文社 2020
- 安藤俊介 『怒りが消える心のトレーニング』 株式会社ディスカヴァ―・トゥエンティワン 2018