【南スーダン人道危機】武力衝突から逃れた避難民は6万人以上(2013.12.25)

今月15日に首都ジュバで発生した武力衝突は、南スーダンの他地域にまで広がっています。ジョングレイ州の州都ボーやアコボ、ユニティ州の油田地帯では、23日時点で500人以上が亡くなりました。6万2,000人が戦闘を逃れて避難民となり、内4万人がジュバ、ボー、ベンティウの国連施設に避難しています。

20年以上にわたる長い内戦の末に2011年7月に独立したばかりの南スーダンは、限られた保健医療サービス、妊産婦や乳幼児の高い死亡率、頻繁に起こる食糧危機、世界で最低水準の教育などの問題を抱えながら、世界で一番新しい国として再出発の道を歩み始めてきました。しかし、今回の武力衝突は、南スーダンにとって大きな後退となり、今後の子どもたちの生存や成長への悪影響が懸念されます。

紛争下の子どもたちはまた、暴力、虐待、家族との離散の危機にさらされます。セーブ・ザ・チルドレンは、20年以上にわたり、南スーダンで支援活動を実施してきました。FTR(Family Tracing and Reunification: 家族と離れ離れになった子どもたちの家族を探し、再会させるための支援活動)においては、南スーダンで主導的な役割を果たしてきましたが、茂みの奥地に逃げた子どもたちに支援団体の手の届かなくなることを憂慮しています。

この緊急事態に対応するため、セーブ・ザ・チルドレンは24日、ナイロビから支援物資を空輸。他の支援団体と協力しながら、ジュバの国連施設に避難している人びとに食糧などの支援物資を配布しています。さらに、子ども保護の協力団体と共に、家族と離ればなれになった子どもたちの登録作業を進めています。


(C)Save the Children

ボーやジョングレイ州の他の地域の状況については、激しい武力衝突が続いていて、緊急支援物資の供給が非常に困難な状況にあるとの報告です。

「国内情勢の安定をもたらすために、長い間努力を重ねてきた南スーダンという若い国の子どもたちの未来が、とても心配です。わたしたちは、国連部隊がこの状況を鎮圧し、一般市民の命や安全を守るよう要請しています」セーブ・ザ・チルドレンの南スーダン事務局長フィオナ・マクシーハイ


セーブ・ザ・チルドレンでは、南スーダンでの子ども支援活動を継続して実施しています。詳しくは、グローバルサイトをご覧ください。
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