2014年4月よりバンコク周辺における子どもたちの防災意識向上プログラムを開始しました!(2014.06.11)

タイでは災害、特に洪水が頻繁に起こる地域が多いにも関わらず、災害に対する準備が十分になされておらず、2011年の大洪水の際には、約72万世帯が被災するなど大きな被害を受けました。また調査によると、タイの子どもたちの死亡原因の第一位が水死(溺死、感電死など)と言われています。こうした状況のなか、セーブ・ザ・チルドレンでは、子どもたち、コミュニティ、学校が、自然災害などの事態に適切な対応ができることを目指して、防災教育を行っています。2013年4月から始まったこの事業は、2014年4月より2年目に入り、バンコクなど都市部を対象にして、コミュニティと共に子どもたちの防災能力や意識向上のための事業を行っています。

活動一年目には、洪水時の被害が大きかったアユタヤ県において、防災に関する絵本やカードゲームを子どもたちに配布したり、教師向けには防災ハンドブックを作成して学校に配布したりしました。


↑子ども向け防災絵本



↑教師向けハンドブック

また、動物たちが?洪水が来る前にやるべきこと、?洪水時にやるべきこと、?洪水の後にやるべきことを教えてくれる防災教育アニメを作成し、YouTubeにアップしました。以下がYouTubeのリンクです。英語の字幕がありますので、皆さんもぜひご覧になってみてください。
洪水前「Before the flood arrives」 http://www.youtube.com/watch?v=2qGwY0g4gU0
洪水時「When the water comes」 http://www.youtube.com/watch?v=KST0lXQKCdg
洪水後「After the flood recedes」 http://www.youtube.com/watch?v=KST0lXQKCdg



更に、学校教師に対して数回にわたり防災に関する教員研修を行い、防災に関して学んだ教師が各学校に戻り、課外活動やイベント時に防災の授業を実施しました。各学校における活動は、それぞれの学校で計画を立て、実行に移しました。活動の具体的な内容としては、洪水時に役立つ着衣水泳の授業や、洪水に強い農作物を育てる水上菜園の授業、洪水時の危険地を知らせるリスクマッピングなどが挙げられます。


↑着衣水泳の様子(空のペットボトルを持って浮く練習)

更に、各学校での学びを共有するため、教師による防災委員会が設立され、各学校に対して防災に関する技術的なサポートを提供すると共に、防災教育を促進する役割を担っています。

2014年4月からは2年目の新事業が開始し、今年度はバンコク周辺の都市部でコミュニティと共に活動を行っていく予定です。詳細は今後このブログでも発信していきますので、お楽しみに。

本事業は、みなさまからのご寄付および株式会社ファミリーマートのご支援により実施しております。( http://www.family.co.jp/company/eco/special/2013_03/drr.html )

この場をお借りして、改めてご支援に感謝申し上げます。

(タイ担当:清水 梢)

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