母子保健事業~最終年の第3期がスタートしました~(2014.07.16)

「母と子のための地域に根ざした総合的な母子保健事業」の第2期が無事完了し、3月から第3期が始まりました(第2期の活動はこちらをご覧ください)。第3期では、第1期に活動を行った村への支援は終了し、第2期に活動を始めた村での活動のチェックや必要な支援を継続します。また、第2期同様に、農山村地域における母子保健サービスの拠点となる保健センターを4カ所に建設します。

<事業終了後を見据えた取り組み>
今期は、この事業で取り入れてきた地域の保健活動が、地域の人たち、助産師、そして保健当局の協力のもと、事業終了後も続いていくことを目指して、村の保健栄養チームの組織能力を向上させる「出口戦略ワークショップ」を行う予定です。この「出口戦略ワークショップ」には、村の人たち自身が村の現状を把握し、課題を見極め、目標を設定し、行動計画を作成するという演習が含まれています。
まず、各村で上記のワークショップを実施することになる現地職員のための、5日間の研修が実施されました。


現地職員に対する研修の様子
事業終了後も地域の保健活動が継続されるように、各村で「出口戦略
ワークショップ」を行う上で重要なポイントを現地職員が学んでいる

<活動の成果をはかるための調査>
さらに、今期は、活動開始時に比べてどれくらい成果が上がったかどうかを見るための調査を行います。この調査は、事業の終了に向けて、今までの活動が対象の村にどのような効果を与えているかを調べるために行われます。まずは、すでに支援が完了している、第1期に活動を行った村で実施します。

先日、この調査を計画するための事前ワークショップ を、現地職員に対して5日間に渡り行いました。この事前ワークショップでは、調査に使う質問票、事業の成果をはかるために用いる指標、第1期活動開始時の状態を見るための調査結果等を確認した後、第1期に活動が行われた村に住むすべての5歳未満児のリストをもとに、2,705名の調査対象者を選定しました。これから約4週間かけて、現地職員がすべての村の対象者を戸別訪問し、聞き取り調査を実施します。この調査で得られた結果は、活動開始時の調査結果と比較分析され、本事業の効果が測定されることになります。


3年事業の活動プロセスを示した図
対象となる村とそこでの活動内容が書かれています

第3期事業は、3年事業の最終年。現在のところ、妊産婦がどれだけ母子保健サービスを活用しているかをはかる指標は、非常に良好な傾向を示しています。油断と慢心を排除し、職員一同さらに気を引き締めて事業実施・運営に取り組んでいきます。

本事業は、皆さまからのご支援と、外務省日本NGO連携支援無償資金協力からの助成の他、株式会社イデアインターナショナル、株式会社東京ユニフォーム、DeNAグループ、資生堂 花椿基金(順不同)からのご寄付によって実施しています。
引き続き、ご理解とご支援をよろしくお願いします。

(報告:ミャンマー事務所 藤野)

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