(公開日:2014.11.13)
子どもとおとな65名が集合!「子どもの権利条約フォーラム2014 in 石巻」(2014.11.13)
- 日本/東日本大震災/子どもにやさしい地域づくり
今年は国連子どもの権利条約が採択25周年、日本が批准して20周年。節目の年を記念して、11月3日に「子どもの権利条約フォーラム2014 in 石巻~子どもの権利と子どものきもち~」が開催されました!セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンも実行委員として参加し、子どもの権利に関する条例5周年を迎える宮城県石巻市の子どもとおとなが力を合わせて実施した本フォーラム。まずは子ども22名、おとな43名が参加した当日の様子を動画でご覧ください♪
■子どもたちが主役!石巻市の多様な子どもたちの活動・声■
子どもの権利条約フォーラムは、子どもの権利の普及・促進を目指すため子どもとおとなが協力して全国各地で開催されてきました。どのフォーラムでも大切にしているのが、子どもたちが主体であること!今回行われたフォーラムも、子ども実行委員が中心となって当日のプログラムを企画・進行、市内で主体的に活動する子どもたちが取り組みを発表するなど、子どもたちが主役のフォーラムとなりました。
午前中に行われた子どもたちによる活動発表では、全8団体、14名の子どもたちが多様な活動を報告!子どもが創造する子どものまち、子どもたちによる新聞制作、子どもたちによるまちづくりや地域の子ども向けのイベント実施、カフェ運営など様々な取り組みが紹介され、参加者からは「なかなかスポーツ少年団や塾では味わえないまちづくりや人づくりに直結している活動をしているのだと思いました」といった感想も聞かれました。
続く子ども実行委員によるパネルディスカッションでは、子どもたちが活動で印象に残っていること、大変だったことなどを語りました。「子どもたちがみんなで集まる機会をください。2~3人でできることは小さいことですが、たくさん集まれば大きいことができます。チャレンジできます!」と、参加したおとなに訴える場面も。子どもたちの生の声に、参加者も「楽しいことも難しいこともあったかと思いますが、それぞれ自信になっているのだと感じましたし、よい経験をして成長しているのを感じました」と、子どもが声をあげ、社会に参加すること、子ども参加の意義についての気づきがあったようです。
■子どももおとなも一緒に考えよう!“子どもの権利と子どものきもち”■
午後は子どもとおとなによる話し合いを実施!子ども実行委員が考えたゲームで子どももおとなもリラックスした環境の中、参加者一人ひとりが子どもの権利と向き合いました。まず「子どもの権利は周りに知られていますか?」「子どもは、子どもの権利が守られていますか?」「おとなは、子どもの権利を守れていますか?」をテーマに子ども同士・おとな同士で話し合いました。
その後は子どもとおとな一緒に、「子どもの権利をどうやって知らせていくか?」についてアイデアを交換!各グループからは「ハンドブックや漫画、カルタや絵本をつくる!」「実際にまちを歩いて広報!」「フェイスブックなどのSNSで発信する!」「親子で学ぶ!」「新聞で伝える」「市長から伝えてもらう」といった、子どもの権利啓発に向けた子どもとおとなの熱い思いが感じられるアイデアが出ました。
~参加した子どもの声~
・当たり前だったから今まで「権利について深く考える」機会がなかったので、おとなと子どもの交流の場にこれてよかった。意外と「子どもの権利」は世間に知られていなかった。(石巻市・小学校高学年・男子)
・人によって考え方がいろいろあって、多くの人が意見を共有していくことで子どもの権利は守られていくと思った。(石巻市・中学生・女子)
・子どもの権利を知らせたい!と思ってくれる人がいっぱいいてよかった。子ども・おとなみんなが話し合いを楽しんでくれたことが嬉しい。(石巻市・高校生世代・女子)
~参加したおとなの声~
・知る機会がないと、なかなか知ることができない。場の提供がとても大切だと思った。子どもの権利条約フォーラムの開催、定例化することも地域に周知していくきっかけになると思う。(石巻市・20代・女性)
・参加した人たちが、もっと知りたい、学びたいと思っていることがわかった。「子どもたちの力」を感じることができた。(石巻市・30代・男性)
・子ども達の発信する力がとてもあるなと思いました。それとは逆に「子どもが参加する権利」が守られていないのではと改めて感じました。(宮城県内・40代・男性)
・子どもたちは立派に意見を言えているな、と感じました。立派な子どもが育っているのは家庭環境の違いもあるのかなあ・・・?おとなが変わらなければいけないことがたくさんあると思う。(石巻市・40代・女性)
■今後も石巻で子どもの権利を促進するために■
一方フォーラムの参加者からは、「子どもの参加比率の向上」「教育に関わる人だけでなく、地域の人も呼びたい」「実際に何かを形にできるまでやるのが理想ですね。むずかしいけど。フォーラムを終えたら1つのポスターができあがってるとか次のアクションに具体的につながると良いと思います」といった今後につながる提案も出されました。現在、今回のフォーラムを今後どのように活かしていくか子ども実行委員会、おとな実行委員会がふり返りを行っています。
これからも、石巻市でさらに子どもの権利が促進され、子どもたちが社会に参加できる機会が増えるよう、子どもとおとな一緒になって考えていきます!
※本フォーラムで、セーブ・ザ・チルドレンは実行委員会事務局をつとめました。フォーラムのプログラム等については、参加者募集ページをご覧ください。
(報告:東京事務所 田代光恵)