スリランカ北部での就学前教育(vol.3)(2014.12.15)

スリランカ北部で実施している就学前教育事業について、これまで2回にわたってブログでお伝えしてきました。1回目は同地域での就学前教育の現状について 2回目は就学前教育センターに勤める教員について 。今回は、ちょっと角度を変えて、この事業を支える日本からの支援についてお伝えいたします。

スリランカ北部での就学前教育事業は、皆さまからのご寄付、JICA草の根技術協力事業、また三平商会(ドコモショップ館山店)からのご支援に加え、国際連合人間居住計画(以下、国連ハビタット)とも協働して実施しています。

国連ハビタットは、日本政府からの支援を受け、スリランカにおいて「北部州及び東部州における地域社会インフラ施設再建、生計向上及び女性の能力強化支援計画」を実施しています。地域社会インフラ施設の整備及び能力開発プログラムの実施を通し、紛争からの復興と国内避難民・帰還民の持続可能な再定住及び社会経済的開発の促進を、ハード・ソフト両面において支援しており、インフラ施設の整備としてセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下、SCJ)の事業地において就学前教育センターの建設が行われています。

国連ハビタットとの協働では、センターの建設を国連ハビタットが、教員研修の部分をSCJが実施しています。国連ハビタットのホームページでもSCJとの協働について触れられていますので、どうぞご覧下さい。
http://www.fukuoka.unhabitat.org/info/news/20140901_en.html


国連ハビタットの支援で建設された就学前教育センター


日本の国旗とODAマークのほか、JICA、国連ハビタット、
セーブ・ザ・チルドレンのロゴマークが入っています。


このセンターは、支援が入る前は掘立小屋のような建物で、満足な遊具もない中、子どもたちは遊んでいました。国連ハビタットの支援が入ったことにより、コミュニティが中心となって就学前教育センターが建設され、SCJは、絵本、ブロック、パズル、お絵描き帳などの教材や遊具の提供を行いました。


左の建物は支援が入るまで使用していたセンター


採光も計算されており、子どもたちは雨から守られながら、
自然の光の下で遊ぶことが出来るようになっています。


視察に訪れた一行を歓迎するセンターの子どもたち・教員・保護者

先日同センターを訪れたJICAスリランカ事務所の所長からは、SCJが一般の方々からの寄付、国連ハビタットとの恊働、日本企業からの支援などをうまく組み合わせて事業を行っているとの評価を得ることができました。


JICAスリランカ所長のあいさつに聞き入る子どもたち


また、別の機会では、国連ハビタット福岡本部と福岡県が連携して主催する「国際協力リーダー育成プログラム」に参加した大学生がセーブ・ザ・チルドレンのスリランカ事務所を訪問し、駐在員から国際協力に関するキャリアについて話を聞きました。NGOに興味がある学生も多く、駐在員の話が参考になったようです。


学生に事業の概要と自身の経歴について説明するスリランカ駐在員の栗原

SCJでは、今後も日本からの様々な形の支援を効果的に活用し、スリランカの北部の子どもたちが健全に成長するための支援を行っていきます。

本事業は、皆さまからのご寄付、JICA草の根技術協力事業、三平商会(ドコモショップ館山店)からのご支援により実施しています。

スリランカ担当:利川





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