(公開日:2015.02.11)
子どもまちづくりクラブVol.64~岩手県山田町~(2015.02.11)
- 日本/東日本大震災/子どもにやさしい地域づくり
山田町子どもまちづくりクラブ「けっぱれ 山田Toekomst」(通称・KYT)が企画・デザインしている(仮称)山田町子ども交流センター。今回はついに最終化した基本構想案を発表した、2015年2月1日のデザイン発表会の様子をお届けします!子どもたちはどのように“小中高生世代をはじめとする子どもの居場所”と“図書館”機能を持ち合わせた施設をデザインしたのでしょうか?ぜひ動画と共に当日の様子をご覧ください♪
■子どもとおとな、約70名が参加!■
今回のデザイン発表会には、行政、町議会議員、図書館職員、保護者、まちづくり関係者など多様な顔ぶれの地域の方々が参加しました。KYTメンバーも含めるとその数約70名!大勢の参加者を前にし、はじめは緊張気味のメンバーでしたが、小学4年生~高校生までのメンバーが協力して発表スタート。まずは、2011年7月からはじまったKYTの活動や2014年9月末から2カ月半かけて(仮称)山田町子ども交流センターを企画・デザインしてきた取り組みについて、復興への思いとともに伝えました♪
■模型や絵を使いながら、最終化した基本構想案を発表■
“小中高生世代をはじめとする子どもの居場所”と“図書館”機能を持ち合わせた(仮称)山田町子ども交流センター。地域の子どもやおとなの意見をもとにメンバーが企画・デザインしてきましたが、そのデザインには、“子どもからおとなまでゆったりとできるスペースと静かに本を読んだり、勉強できるスペースが確保されている”“中庭があって開放感があり、職員の方も見守りやすい”といった特徴があります。
模型を使いながら、小上りや展示スペース、中庭、一般書架、多目的室、児童コーナー、幼児コーナー、食事スペース、線路側テラスと、その特徴を説明していくメンバー。時にはメンバーが協力して描いた絵も使いながら、「小上りは、老人の過ごす場として使えて、将棋やお茶を飲みながらくつろげます」「一般書架は中庭に面し、ガラス張りになっているので、開放感があり、光が入ってきます。そして、ちょっとした気分転換にもなります」「児童コーナーのほこらは押し入れのような場所で、中で読書したり、ゴロゴロしたりできます」と、実際に利用した際のイメージも発表しました。
■子どももおとなも一緒に、完成後の利用方法のアイデア出し■
後半は、参加者同士意見交換を実施!「小上がりのあるスペースに展示コーナーも設けられていたアイデアは、高齢者の方々も喜びそうでとてもよい」「(児童コーナーの)ほこらがすごくいいなあと思いました。ドラえもんの気分になれる気がします」「食事スペースや小上がりなどは他にはあまりないとたも楽しいアイデア」と参加者の声。さらに、「朗読ボランティアとして読みきかせをしているが、幼児コーナーがいいのかなととても楽しみに思いました」「駅も近いので高校生が学校から帰る途中勉強できるようであれば良い」「「静かな中庭でヨガ教室。毎朝中庭でラジオ体操があれば参加する」といった声もあがりました。
~メンバーの声~
・自分たちでは、わからなかったことを、ちいきの人たちがたくさん思いついていました。(小5・女子)
・伝えることで、実現できるかもしれないから、自分たち、子どもの意見をもっとおとなや社会に伝えたい。(中1・女子)
・もっと、一般の方に利用者としての声をききたい。また、センターや子どもまちづくりクラブのことを地域の人と話したい。(高2、女子)
~参加者の声~
・すばらしい施設を考えてくれました。1つ1つにねらい、思いがあり、心あたたかいものを感じました。交流センターらしく各世代へのメッセージが込められていて感動しました。子どもの力はすごい!(行政関係者)
・本日の子どもたちの発表を聞いていて、改めて子ども達の熱い思いのこもった施設であると思いました。山田町にはこのような施設が過去も現在もありませんでした。子ども達が十分活用できる交流センターになりそうでうれしく感じました。すばらしいアイデアいっぱいの「交流センター」ですね。(図書館関係者)
・良く考えられた施設だと思います。おとなの考えじゃなくて、これからの子どもたちの考えってとこが良い。子どもの無限の想像力がこれからの山田を支えと思います。(商店街関係者)
・施設が完成した後も、施設の運営企画にも参加して、皆さんが楽しめるよう協力して下さい。(まちづくり関係者)
(仮称)山田町子ども交流センターには、復興のシンボルとして、広い世代が楽しく利用でき、笑顔になり、ふれあえる場所になってほしいというKYTメンバーの願いが込められています。2016年春の開館を目指して、KYTはこれからも活動を続けていきますので、応援・ご協力よろしくお願いします!
(報告:遠野事務所 石田有香)