【福島:学童(23)】みんなで作った放課後児童クラブ!
~福島県相馬市中央児童センター第二児童クラブ竣工~

 「サントリー・SCJ フクシマ ススム プロジェクト」の最後の建設支援として、「相馬市中央児童センタ―第二児童クラブ」が、2015年12月4日に無事竣工しました!
子どもと大人がみんなで協力して取り組んだ、放課後児童クラブ(学童保育)施設建設です。


セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下、SCJ)とサントリーホールディングス株式会社(以下、サントリー)は、東日本大震災で被災した福島県の子どもたちを応援する活動として「サントリー・SCJ フクシマ ススム プロジェクト」を共同で設立し、支援活動を続けてきました。

その一環として、震災・原発事故の影響による避難児童の増加などによって学童保育施設が不足している地域に対して、行政や学童保育支援員などと協働しながら施設建設支援に取り組んできました。同プロジェクトでは、これまでいわき市中央台東第二児童クラブ平四小第二児童クラブ平五小第二児童クラブ、 南相馬市八沢児童クラブ を建設し、各市へ寄贈してきました。これらの施設からは、学童保育の生活環境が整備されたため、子どもたちが日々の活動に取り組みやすくなっただけでなく、今まで十分な広さや設備がなかったために取り入れることができなかった屋内遊びにも挑戦することができるようになり、学童保育で子どもたちが経験できる活動の幅が広がったという声を頂いています。


本建設に際しては、相馬市中央児童センター、市役所職員、設計会社、施工会社のみなさんと1年以上前から話し合いを重ねてきました。
その話し合いの中で、「大人だけが建設過程に携わるのではなく、実際に新しい施設を利用する子どもたちにも参加してもらおう」といった話になりました。そこで、設計会社の方が知恵を絞り、施工会社の方々に協力していただき「内装壁タイル制作」を子どもたちが担当することになりました。


太陽がさんさんと降り注ぐ夏休み、大工さんが汗を流しながら建物を建ててくださっている傍らで、子どもたちもタイル制作に励みました。
まさに、みんなで作る学童保育施設です!
10センチ四方に小さいカラフルなタイルを埋め込みながら行うモザイクアート。


こうして互いに協力し合う姿があちらこちらで見受けられました。  

小野建設の方が、仕上げを担当します。

そして季節は変わり、木枯らしが吹き始め冬の前触れを実感する12月、子どもたちが待ちに待った施設がようやく完成しました!


12月4日(金)開所式:「ただいま~!」学校の授業を終えた子どもたちが、いつも通りに学童保育へ帰ってきます。実は、まだ新しい施設には入ったことがない子どもたち。今日はお披露目会を兼ねての開所式です。
「すごく楽しみ!」「早く入りた~い」という声が聞こえます。
さあ、子どもたちが初めて新しい施設に入室しました。
「うわ~広~い!!」「きらきらしている~」「明るくてきれい!」子どもたちの声が響きます。
お部屋の中では、この日まで子どもたちのためにアイデアを出し合い協力してくださった方々が温かい拍手で子どもたちを迎えます。

新しい施設は、木材の温もりと子どもたちが制作した素敵なモザイクタイルに太陽の光が合わさり、室内全体がとても優しく温かい雰囲気です。

「新しい施設でたくさん遊んでください」相馬市 立谷市長

「ここでみんなで楽しい思い出をたくさん作ってくださいね。」サントリーホールディングス株式会社 福本執行役員

子どもたちからお礼のメダルを受け取る来賓の方々


開所式の後は、さっそく新しい施設を探検です!


「このタイル私が作ったんだよ!」「わぁ~、すごくきれいな色だね!」

「ここがトイレだ」「棚がこんなにあるよ」「この木で遊べるね」大はしゃぎで探検!

新しい施設は、既存の「相馬市中央児童センター放課後児童クラブ」とも段差なく連結され、行き来のしやすいつくりになっています。ここで、子どもたちと支援員の方々がのびのびと生活し、様々な活動に取り組んでいかれることを願っています。


子どもたちの安心・安全な放課後の居場所を確保するためにご協力いただきました、相馬市役所、相馬市中央児童センター、NPO法人ふれあいサポート館アトリエ、社団法人リトルオリーブこども基金、株式会社杜設計、小野建設株式会社、株式会社象地域設計の皆さまに厚くお礼申し上げます。
そして、「サントリー・SCJ フクシマ ススム プロジェクト」として、私たちとともに福島県の子どもたちを応援する活動を行ってくださいました、サントリーホールディングス株式会社の皆さまに深く感謝いたします。


「サントリー・SCJ フクシマ ススム プロジェクト」
福島県の子どもたちを多面的にサポートするため、SCJとともに2011年から活動を展開。2013年に支援金を追加し活動を拡充したことを受け、福島県の子どもたちの支援活動を「サントリー・SCJフクシマ ススム プロジェクト」として統合した。「子ども支援NPO助成」や「教育・学童保育支援」、「子どもの場所づくり支援」など、子どもたちが安心して学び遊べる環境づくりを中心に幅広い活動を実施。


(報告:福島事務所 藤井由香、望月里沙、赤坂美幸)
 
















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