熊本地震【第八報】「放課後児童支援員(学童指導員)研修」を実施します

子ども支援の国際NGOである公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(理事長:深田宏/専務理事・事務局長:千賀邦夫、本部:東京都千代田区)は、63日以降、熊本県内2カ所で、放課後児童支援員等(以下、学童指導員)のための研修を実施します。熊本地震の被災地では、学校再開後、放課後の子どもたちの居場所づくりがさらに必要となる一方、保育をめぐり、被災した子どもたちとの向き合い方など、新たな問題に直面する可能性があります。研修を通じて、学童保育再開のための備品や人員の確保の問題、災害を経験した子どもたちとの向き合い方、有事の際の対応の仕方などについて、参加者同士の意見交換の場や、専門家による講義といった機会を提供します。

当団体では20114月以降、東日本大震災で被災した東北3県でも「学童保育サポート事業」を実施しました。学童指導員研修は、同事業の一環として201512月まで開催し、これまでに、のべ約3110人の学童指導員が参加しました。また、201468月には、東北3県の学童保育関係者へ聞き取り調査を行い、「東日本大震災 学童保育指導員記録集~学童保育の現場で何が起きていたのか」と「別冊 各学童保育現場からの事例」を作成。学童保育における災害時の備えが万全ではなかった点や、小学校との連携などが進んでいなかったことなどが判明しました。今回の研修では上記冊子も活用し、東日本大震災の教訓も生かします。



学童支援研修の概要(予定)
【目的】 学童指導員同士の意見交換、専門家による講義を通じて、震災後の保育を取り巻く課題などについて考え、よりよい保育の実現につなげる。
【日程など】 ? 熊本県益城町 広安西小学校たんぽぽ育成クラブ(益城町内の学童指導員約40人) 201663 1012
 
? 熊本県菊池郡 合志市西合志東小学校学童クラブスキップ(熊本県内の学童指導員約100人) 2016626 1517
【研修内容】 震災後の学童保育の役割と子どもたちへの向き合い方
【講師】 新潟県立大学 人間生活部子ども学科 植木信一准教授
             岩手県大船渡市学童保育指導員 久保田 涼子氏
             セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 国内事業部副部長 津田知子

<セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのこれまでの熊本地震緊急・復興支援活動>
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、地震発生翌日の15日以降、甚大な被害を受けた益城町で、子どもたちや保護者へのニーズ調査に基づいた緊急・復興支援を続けています。
これまでに7大アレルゲン不使用の離乳食、おしりふき、母乳パット、制汗シート、ぬいぐるみ、おんぶ紐などの支援物資を配布した他、益城町の5ヶ所の避難所(広安小、広安西小、益城中央小、飯野小、阿蘇熊本空港ホテルエミナース)で、子どもが安心・安全に過ごすことのできる「こどもひろば」の活動を実施し、のべ約2,100人の子どもが参加しました。また、学校再開後の516日以降は、益城町の全公立小中学校において、簡易給食の補食支援のほか、防災ずきん等、防災用品の配布も始めました。61日からは、給食が仕出し弁当に変わるのに合わせ、保護者の経済的負担の軽減のため、弁当給食の費用の一部を年度末まで支援していきます。

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