すでにマイナス56度を記録したモンゴルで昨年に続く寒雪害「ゾド」発生の恐れ―被害の深刻化と子どもへの影響を懸念

モンゴル西部ですでにマイナス56度を記録するなど、 モンゴルでは、 大雪とマイナス40度以下の極寒が続く寒雪害である「ゾド」に陥る可能性が高まっています。 この極寒は今後も続くことが予測されているため、 昨冬に続き深刻な人道危機が懸念されています。 こうした状況を受け、 モンゴル国家危機管理局と国家気象・環境モニタリング機関は先月、 特別警報を発出。 16日には、 モンゴル国副首相により、 国際社会に対して支援の要請が行われました。 

極寒の中、 一日中家畜の世話をする遊牧民(モンゴル ウブルハンガイ県)



昨冬のゾドでは110万頭を超える家畜が死亡し、 遊牧民の40%以上が被害を受けたほか、 家計がひっ迫した世帯も多数に上りました。 子ども支援の国際NGOであるセーブ・ザ・チルドレンは、 ゾド被災者に対し、 子どもへの影響を最小限に抑えるために、 120万ドル規模の支援を実施し、 32,121人(うち、 子ども11,069人)に支援を届けました。 今回予測される被害も、 昨冬と同じか、 あるいは更に大きなものになると考えられており、 セーブ・ザ・チルドレンはすでに、 支援のニーズ調査を開始しています。


セーブ・ザ・チルドレン モンゴル事務所代表 豊田光明は、 「これまでは、 およそ10年に一度の頻度だったゾドが、 2年続けて発生することで、 被害の深刻化を心配しています。 国民の3分の1を占める遊牧民は、 収入の多くを家畜に頼っています。 人道支援がなされないまま家畜の大量死が始まると、 自分たちが食べる食料を減らしたり、 移動や通信に関わる支出を切り詰めたりするだけでなく、 子どもたちの防寒具や医療のための支出も削ることになります。 また、 昨年以来、 心理的な影響を受けた子どもたちが、 再び厳しい冬を迎えなければならず、 心理社会的支援も必須です。 危機を防ぐには、 人々が被害を受けた後ではなく、 被害を受ける前に対処されなければならず、 国際社会からの一刻も早い支援が必要です」と訴えます。

<セーブ・ザ・チルドレンのモンゴルにおけるゾド被災者支援活動>
1994年からモンゴルで活動。 昨冬のゾド被害では、 以下の活動を実施しました。
・遊牧民世帯への家畜用飼料の提供
・病院が遠隔地への訪問診療を継続できるようにするための燃料の提供
・生計基盤がぜい弱な遊牧民世帯への現金給付プログラム
・親と離れて暮らす遊牧民の子どもたちへの心理社会的及び教育面でのサポート   など


<ご寄付の受付先>
ゆうちょ銀行口座名:いのち・みらい貯金箱
口座番号:00190-8-791030
※ 備考欄に「いのち・みらい貯金箱」とご記入ください。
※ 振込手数料はご負担をお願いしております。
※ 領収証ご希望の方は、 振込用紙通信欄にその旨ご記入ください
クレジットカードによるご寄付はホームページから
http://www.savechildren.or.jp/lp/childemergencyfund/

*いのち・みらい貯金箱
セーブ・ザ・チルドレンは、 国内外の緊急人道支援の最前線で、 医療や保健サービス、 食料や心のケアなど幅広い支援を提供し、 子どもたちの命と未来を守るために活動しています。 セーブ・ザ・チルドレン「いのち・みらい貯金箱」は、 緊急支援が必要な地で迅速に支援を行うための基金です。




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