ひとり親家庭を支援するためのイベントを宮城県石巻市で開催しました(2018年5月)

セーブ・ザ・チルドレンは、2017年から宮城県石巻市で、ひとり親家庭の保護者が生活や子育てに役立つ情報を知ることができるように、また、子どもたちが多様な活動に参加できるように、ひとり親家庭を支援するためのイベントを開催しています。今回、5月の大型連休に合わせて、2018年の第1回目となるイベントを石巻市と共催で開催しました。




◆保護者向け「教育費セミナー」
保護者向けセミナーには、石巻市に暮らす母親13人が参加しました。まず、自身もひとり親の子育て経験があるファイナンシャル・プランナーの中島智美氏から、教育費についての講演があり、参加者の関心の高い教育費について、分かりやすく説明がありました。セミナーのあとは、参加者同士の交流会や個別相談会を行い、それぞれの家庭が必要な情報を得たり、相互につながりをもつ機会となりました。


アンケートには、参加者から、「色々な知識を得る事が出来、希望につながり楽しかったです(50代・子ども/高1・大学生)」というような声が寄せられました。また、教育費についても「お金のことで将来あまり具体的なイメージがわかなかったのですが、セミナーを通して少しはイメージがかたまってきたというか、目標がさだまってきたような感じがします。(30代・子ども/7ヵ月)」「これからのお金の使い方、貯め方、よく分かりました(40代・子ども/小2・小4・高2)」と、今後のくらしに役立てられそうだという声がありました。




◆子どもたちはスポーツやゲームで交流
保護者がセミナーに参加している間、子どもたちが参加できるイベントを開催し、小学1年生~6年生まで9人が参加しました。最初は、初めて会う子どもたちがいることで、少し恥ずかしそうにしている子どもたちもいましたが、ゲームやスポーツを通してどんどん子どもたちの距離が縮まり、最後にはみんなで一緒にスポーツやゲームを楽しみました。恥ずかしそうにしていた子も、スタッフが間に入ることで、同年代の子どもたちと関わりを持ったり、また、体を動かしたり、トランプゲームといった遊びを通して年代や住む地域が違う子どもたちとも交流する機会となりました。




◆ひとり親家庭への支援施策の充実に向けて
セーブ・ザ・チルドレンが2017年に行った経済的に困難な状況下にある子育て世帯に対する調査結果から、ひとり親家庭はふたり親家庭と比較して、全般的により困窮している状況にあり、深刻な状況に置かれていることが浮き彫りとなりました。また、厚生労働省の「平成28年国民生活基礎調査」によると、ひとり親世帯の相対的貧困率は、50.8%であり、国がすすめる子どもの貧困対策でもひとり親家庭の支援策の充実がうたわれています。 今回のイベント参加者からも、今後のひとり親家庭に対する支援施策の充実に期待する声があがりました。今回は、初めて石巻市と共催で実施しましたが、今後、地域の中でこのような取り組みが継続されるように働きかけながら、セーブ・ザ・チルドレンは、ひとり親家庭への支援施策の充実に向けた取り組みを続けていきます。
(報告:東京事務所 赤坂陽子)






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