【イエメン ラヒジュ県】10月15日「世界手洗いの日」にイベント開催

毎年10月15日は「世界手洗いの日」です。

手洗いは自分の体を病原菌やウイルスから守る最も身近で効果的な方法です。日本でも新型コロナウイルス感染症の流行により、重要性が見直され、日常生活でも気を付けている方が多いのではないでしょうか。

今回はイエメンの学校で開催された「世界手洗いの日」イベントについて報告します。


石けんを使って手洗いの練習をしている少年

イエメンでは、6年以上にわたり紛争が続いており、その影響で上下水道施設が損傷を受け、手洗いのための安全な水や衛生的なトイレなどの利用が難しい状況が続いています。

そのためイエメン全土で、人口の半分にあたる1,540万人が水・衛生支援を必要としています*1。学校でも手を洗うための水や施設がなかったり、石けんがなかったりして十分な手洗いができないことが課題となっています。

そのため、セーブ・ザ・チルドレンは、2021年3月31日よりイエメン南部に位置するラヒジュ県で、学校内の感染症予防を徹底し、子どもたちが学習を継続できる環境を整備するための事業を実施しています。(事業の詳細はこちらのブログをご参照ください。)


教員から手洗いの手順を教わっている子どもたち

この事業では子どもたちや教員、保護者に対して、手洗いなどの衛生習慣や感染症予防に関する啓発活動を実施しています。

その一環で、「世界手洗いの日」のイベントでは、子どもたちが次の内容に関連した歌や詩、ロールプレイ、演劇などをお互いに発表し、学びあいました。
・水や手洗いに関連して起こる感染症や病気
・手洗いの効果・重要性
・石けんを使った手洗いの正しい手順
・手洗いの正しいタイミング
・手洗いの重要性を周りの人に伝えていく方法

イベントは事業対象4校で行われ、計647人が参加しました。イベントに参加した少女(13歳)は「世界手洗いの日に開催されたイベントで、手を丁寧に洗うことや正しい方法で洗うことで自分を守ることができることなど、多くを学びました。たくさんのアクティビティがあり、とても楽しかったです。」と話しています。


「世界手洗いの日」のロゴを掲げる子どもたち

セーブ・ザ・チルドレンは、引き続き、このような活動を通して、子どもたちが衛生習慣を身につけ、予防可能な病気から自身を守ることができるように支援していきます。

この事業は皆さまからのご寄付と、ジャパン・プラットフォームからのご支援により実施しています。

(海外事業部 田部井梢)

*1 OCHA, “Humanitarian Needs Overview 2021”, February 2021, p.58
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