【トンガ 海底火山大規模噴火】降灰などによる安全な水の確保と大気汚染への懸念

南太平洋のトンガ諸島で、現地時間2022年1月15日に発生した海底火山の大規模噴火による影響で、トンガに暮らす子どもたちやその家族は、降灰による飲料水などの水の確保の困難や、大気汚染のリスクに晒されています。同国政府は、マスクの着用やボトル入りの飲料水の利用を呼びかけています。

衛生画像によると、この噴火による噴煙は5km四方に広がったほか、およそ20kmの高さまで達し、海底火山から北に約65km離れたトンガの首都ヌクアロファでは15日17時30分(現地時間)に1.2mの津波を観測しました。また、津波は日本をはじめフィジーなどにも到達し、噴火を受け日本やフィジー、サモア、バヌアツ、ニュージーランド、オーストラリアなど広範囲にわたり津波警報が出されました。

セーブ・ザ・チルドレンは、フィジーやバヌアツなどの地域で活動を行っており、トンガでは教育省と連携し、離島や遠隔地に暮らす子どもたちに100万豪ドル(約8,200万円)規模の遠隔学習支援を提供しています。

電話やインターネットなど通信に影響が出ていますが、この大規模噴火による子どもたちやその家族への影響について状況を注視するとともに、今後の緊急支援に備えています。また、トンガやフィジー、バヌアツで活動するセーブ・ザ・チルドレンのスタッフやボランティアは全員無事であることを確認しています。

セーブ・ザ・チルドレン フィジー事務所長は次の通り火山噴火当時の状況や今後の対応などについて述べています。
「フィジーからもはっきりと噴火の音は聞こえました。私たちはトンガに暮らす子どもたちやその家族の安全を願うとともに、緊急支援の準備もできています。フィジーの一部にも津波が到達し、大きな被害はなかったものの沿岸部に損害を与えました。


通信にも影響がでていますが、沿岸の低い土地に暮らす人たちが高台へ移動できるよう、できるかぎりのことをしています。専門家は、今後も火山活動は続き、新たな津波警報が出される可能性があることを警告しています。また火山灰や煙を避けるために屋内にいることも推奨しています。

太平洋諸島に暮らす人たちは、残念ですが災害に直面することに慣れてきているという側面もあり、驚くほどレジリエンス(回復力)のあるコミュニティです。私たちは、警報などに従った行動を呼びかけるとともに、必要であればすぐに支援できる状態にあります。」
PAGE TOP

〒101-0047 東京都千代田区内神田2-8-4 山田ビル4F