【活動報告】 国内の子ども支援団体対象
「子どものセーフガーディング連続研修2022」が始まりました

子どものための活動に携わる団体には、子どもたちが安心・安全に参加できる環境を整える責任があります。スタッフやボランティアはその立場や関係性をわきまえて、子どもたちと誠実に向き合うことが必要不可欠ですが、それは本当に確かなこととして実現されているのでしょうか。そんな問題意識の元、日本の子ども支援に携わる仲間が集まり、一人の人間として、そして組織として、セーフガーディングの責任とその具体策について学ぶ連続研修が始まりました。



本企画では、全 4 回の連続研修を通じて、「子どものセーフガーディング」の国際基準について学び、各団体でその実践を進めることを目指しています。研修には、スポーツや遊び、子どもの居場所、子育て支援、災害復興など、様々な活動に携わる9団体から25名が登録しました。参加者は、この研修の受講と並⾏して、各団体の事情に添ったアクションプランを作り、⾃団体内の制度作りやや取り組みのさらなる強化に取り組んでいます。

<連続研修の全体スケジュール>
第1回: 4 月 16 日 概要、背景、定義、行動規範、最低基準、アクションプラン
第2回: 5 月 28 日 指針、周知、報告相談制度、リスク分析と削減
第3回: 6 月 25 日 子ども虐待・不適切行為、性暴力の理解と予防
第4回: 7 月 16 日 人材管理、広報活動、問題対応の基本、今後にむけて

第1回は、4月16日(土)の午後、オンラインで開催しました。従来型の子どもの保護活動や虐待防止活動とセーフガーディングとは何が違うのかといった導入から始まり、スタッフによる不適切行為という重い問題について各々の考えを交換していきました。また、想定されたいくつかの状況ごとに、何が適切なのか・不適切なのかを行動規範に照らして考えるディスカッションを行ったり、各団体で講じるべき課題についてチェックする時間もとりました。

第1回連続研修の参加者の声の一部をご紹介します
・子どもと接するときに何を不適切と感じるかは人により捉え方が違い、行動規範を明文化することが大切だと思った。
・行動規範についてのスタッフやボランティアとの話し合いを通じて、どの項目について認識や理解に差があるかを確認することができる。その違いを擦り合わせて認識を統一することが、より実効ある形で活用するためのポイントだと感じた。
・規範や原則を掲げていても、現実の現場では様々な葛藤がある。早めにリスクを減らすことや、違反行為に対してどう解決していくかなど、より具体的な対応策や他団体の事例を学んでいきたい。


引き続き、子ども支援の現場ならではの苦労や悩みに寄り添い、より具体的な事例も取り入れて、相互の学びを深めていきたいと思います。
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