(公開日:2022.12.06)
【2022年台風15号緊急・復興支援】静岡県の被災地域に支援を届けました
- 日本/国内災害
セーブ・ザ・チルドレンは2022年、新潟県を中心とした8月大雨への緊急・復興支援に続き、9月末に発生した台風15号によって深刻な被害を受けた静岡県においても、被災した子どもたちへの緊急・復興支援を実施しています。
10月に行った関係団体や自治体への聞き取りで、停電や断水が解消された後も、保育園など複数の子ども関連施設において、浸水被害のために子ども用の絵本や遊び道具、家具類などが使えなくなってしまったことがわかりました。
保育施設への備品支援
私たちは、被災した子ども関連施設の中でも、行政の支援が届きづらい私立の被災保育園を回りました。
ある保育園では、再開しつつも、浸水で使えなくなった家具や備品を買い足しながら活動しているということだったため、すぐに必要なものとして、子どもたちの衣類を洗うための洗濯機や、子ども用に絵本を支援しました。
園からは、次のような声が届きました。
「早速、絵本を本棚に並べたところ、園児たちも、『この絵本読みたかった!』と、キラキラと目を輝かせてとてもうれしそうでした。絵本の読み聞かせをすると、園児たちは興味津々で、すぐに絵本の世界に入り込んでいました。何度も『読んで』と絵本を先生のところに持ってくるほどです。今も、毎日絵本を楽しみ、園児たちは大喜びです」
「何とか園を再開したものの、まだ、以前の生活に戻ることができない中、本当にありがとうございました。これからも、子どもたちが日々笑顔で、保育園生活をおくり、完全に復旧できるよう尽力していきたいと思います」
セーブ・ザ・チルドレンは、他にも同様の被害があった複数の園に対して、継続的な支援を行っていきます。
子どものための心理的応急処置研修
備品や絵本といった物の支援と同様に、災害などの緊急時、保育施設の職員や保護者など子どもの周りにいる大人が、その影響を受けストレスを抱えた子どもへの適切な接し方を学ぶことも重要になります。
今回、台風15号で影響を受けた地域からもそうした研修の実施依頼がありました。そのため、静岡県立こころの医療センター職員であり、災害を含む緊急時に被災者の精神疾患発症の予防などを支援する専門チーム(DPAT)先遣隊の方を講師に迎え、危機的状況下におかれた子どもたちのこころを傷つけずに対応する方法「子どものための心理的応急処置(子どものためのPFA)」 の研修を実施しました。
研修後、参加者からは以下のような感想が寄せられました。
「自園も水害被害にあったので、このような研修に参加させていただけて、大変ありがたかったです。近隣の地域でも被害が大きかったので、家庭で被害にあった子もいますので、優しく見守り、子どもたちの変化があればしっかりキャッチしていきたいと、あらためて思いました」
「目に見えない心理的なケアについて、難しく考えてしまったり、はれものに触るような思いがあったが、今日のお話を聞いて専門家でない自分達にできることがあることを知ることができました」
加えて、「支援者としてずっと支援に走りっぱなしだったので、自分をふりかえり自分を大事にすることが重要だと再確認できた」など、子どもをサポートするために自分自身をケアすることが重要だと再認識したという声もあがっていました。
子どもたちへの居場所支援
台風15号の発災から2ヶ月以上が経つ中、災害の影響から日常を取り戻しつつあるところもあれば、まだまだ影響が大きく残っているところもあります。
浸水被害の大きかった地域で物資の配布支援を行っている他の団体と連携し、保護者が配布物資を受け取っている間、子どもたちが安心・安全に遊べるよう居場所の支援も行いました。
災害時の子どもの居場所は、子どもたちが自分の思うままに遊んだり、友だちと過ごしたりする中で、子どもが再び自分らしくいられる場として、また、子どもが難しい状況や問題を自分の力で対処していくサポートへもつながります。そして、子どもが安心・安全な居場所にいることで、保護者や養育者は災害後の生活再建に集中することができます。
今回の子どもの居場所は、避難所での設置や災害直後の設置ではありませんでしたが、「ねんどでこんな形つくった」、「今度はぬりえする」と、子どもたちが居場所で楽しそうに遊んでいる姿を見て、保護者も安心してゆっくり必要な物資を選ぶなど、それぞれが自分の時間を持つことができたようです。
セーブ・ザ・チルドレンは、今後も台風15号の復旧・復興の状況に合わせて必要な支援が届けられるよう、関係者と連絡を取りながら、引き続き支援活動を実施していきます。
■派遣スタッフは、抗原検査など、感染症専門家の助言に基づいた感染予防対策を行ったうえで活動を行っています。
10月に行った関係団体や自治体への聞き取りで、停電や断水が解消された後も、保育園など複数の子ども関連施設において、浸水被害のために子ども用の絵本や遊び道具、家具類などが使えなくなってしまったことがわかりました。
保育施設への備品支援
私たちは、被災した子ども関連施設の中でも、行政の支援が届きづらい私立の被災保育園を回りました。
ある保育園では、再開しつつも、浸水で使えなくなった家具や備品を買い足しながら活動しているということだったため、すぐに必要なものとして、子どもたちの衣類を洗うための洗濯機や、子ども用に絵本を支援しました。
園からは、次のような声が届きました。
「早速、絵本を本棚に並べたところ、園児たちも、『この絵本読みたかった!』と、キラキラと目を輝かせてとてもうれしそうでした。絵本の読み聞かせをすると、園児たちは興味津々で、すぐに絵本の世界に入り込んでいました。何度も『読んで』と絵本を先生のところに持ってくるほどです。今も、毎日絵本を楽しみ、園児たちは大喜びです」
「何とか園を再開したものの、まだ、以前の生活に戻ることができない中、本当にありがとうございました。これからも、子どもたちが日々笑顔で、保育園生活をおくり、完全に復旧できるよう尽力していきたいと思います」
セーブ・ザ・チルドレンは、他にも同様の被害があった複数の園に対して、継続的な支援を行っていきます。
子どものための心理的応急処置研修
備品や絵本といった物の支援と同様に、災害などの緊急時、保育施設の職員や保護者など子どもの周りにいる大人が、その影響を受けストレスを抱えた子どもへの適切な接し方を学ぶことも重要になります。
今回、台風15号で影響を受けた地域からもそうした研修の実施依頼がありました。そのため、静岡県立こころの医療センター職員であり、災害を含む緊急時に被災者の精神疾患発症の予防などを支援する専門チーム(DPAT)先遣隊の方を講師に迎え、危機的状況下におかれた子どもたちのこころを傷つけずに対応する方法「子どものための心理的応急処置(子どものためのPFA)」 の研修を実施しました。
研修後、参加者からは以下のような感想が寄せられました。
「自園も水害被害にあったので、このような研修に参加させていただけて、大変ありがたかったです。近隣の地域でも被害が大きかったので、家庭で被害にあった子もいますので、優しく見守り、子どもたちの変化があればしっかりキャッチしていきたいと、あらためて思いました」
「目に見えない心理的なケアについて、難しく考えてしまったり、はれものに触るような思いがあったが、今日のお話を聞いて専門家でない自分達にできることがあることを知ることができました」
加えて、「支援者としてずっと支援に走りっぱなしだったので、自分をふりかえり自分を大事にすることが重要だと再確認できた」など、子どもをサポートするために自分自身をケアすることが重要だと再認識したという声もあがっていました。
子どもたちへの居場所支援
台風15号の発災から2ヶ月以上が経つ中、災害の影響から日常を取り戻しつつあるところもあれば、まだまだ影響が大きく残っているところもあります。
浸水被害の大きかった地域で物資の配布支援を行っている他の団体と連携し、保護者が配布物資を受け取っている間、子どもたちが安心・安全に遊べるよう居場所の支援も行いました。
災害時の子どもの居場所は、子どもたちが自分の思うままに遊んだり、友だちと過ごしたりする中で、子どもが再び自分らしくいられる場として、また、子どもが難しい状況や問題を自分の力で対処していくサポートへもつながります。そして、子どもが安心・安全な居場所にいることで、保護者や養育者は災害後の生活再建に集中することができます。
今回の子どもの居場所は、避難所での設置や災害直後の設置ではありませんでしたが、「ねんどでこんな形つくった」、「今度はぬりえする」と、子どもたちが居場所で楽しそうに遊んでいる姿を見て、保護者も安心してゆっくり必要な物資を選ぶなど、それぞれが自分の時間を持つことができたようです。
セーブ・ザ・チルドレンは、今後も台風15号の復旧・復興の状況に合わせて必要な支援が届けられるよう、関係者と連絡を取りながら、引き続き支援活動を実施していきます。
■派遣スタッフは、抗原検査など、感染症専門家の助言に基づいた感染予防対策を行ったうえで活動を行っています。