(公開日:2022.12.22)
【開催報告】子ども・ユースキャラバン 2022 in 沖縄を開催しました
- アドボカシー
セーブ・ザ・チルドレンは、2023年4月に発足するこども家庭庁の準備過程に子どもやユースのみなさんの声を届けるために、子どもと政治家など、子ども政策に関わる大人が意見交換を行う「子ども・ユースキャラバン 2022」を今年、全国4ヶ所で開催しました。
その最終回となるイベントを、12月11日に沖縄県那覇市で開催された「子どもの権利条約フォーラム2022 in 那覇/沖縄」の分科会として開催しました。セーブ・ザ・チルドレンは、「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」メンバーとして、本分科会の企画・運営に関わり、当日は沖縄県内各地と全国から24人の子どもとユースが参加しました。
対面とオンラインで行った今回のキャラバンでは、前半は子どもの権利やこども家庭庁の目的・役割について、アクティビティなどを通して学びました。続く後半では、子ども・ユースの日々の困りごとやモヤモヤを感じていることなどについて、各グループのファシリテーターが話を引き出しながら、子ども・ユース参加者と地方議員や行政職員など子ども政策に関わる大人と意見交換をしました。
また、今回の新しい取り組みとして、全国の子ども・若者の参加の仕組みの例を知るために、川崎市と青森市で行われている子ども会議についての動画を視聴し、その後、グループで「私たちが考える子ども・ユース会議」について、メンバーの集め方や話し合いを行うトピックの決め方、政策決定者へ声を伝える方法などについて意見交換を行いました。
参加した子ども・ユースの皆さんからは、子どもの権利について「誰かだけが特別だと言うことはダメだと分かった」、「こまかくたくさん子どもについての権利があって考えることができた」という感想や、子ども会議の進め方について「同じ不満を抱いている人を集める」、「大学の教授などの意見も聴いてみるべき」などといった意見が上がりました。また、こども家庭庁に対する期待についても「子ども一人ひとりが満足いく世界になって欲しい」、「子どもが自分の意見を言えたり、子どもの成長に繋がるようにして欲しい」などの声が寄せられました。
そして、政策決定を担う人たちからは、今後のより意義のある子ども参加の実現のために「表明して終わり、意見を聴きっぱなし、ではよくない。これをどう政策に反映し、実現に結び付けていくかが次の段階の課題だと感じている」、「『継続的に』関わること、大人がきちんと信頼されること、そのために、子どもの「なぜ?」に理由を持って真摯(しんし)に答えることが必要」、などの意見が寄せられました。
「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」での活動も含め、セーブ・ザ・チルドレンは、これからも子どもやユースが普段感じている疑問や、自分の気持ち、子ども時代のいま感じている想いを声にし、形にすることを応援します。
また、来年4月から全国の自治体でこども基本法に基づく子ども施策の策定などへの子どもの意見の反映の取り組みが始まることも受け、私たちはキャラバンを通して寄せられた子どもやユースの声をもとに、子どもの意見が尊重・反映される意義ある子ども参加の仕組みづくりや、大人が子どもの声を聞く際の望ましい姿勢について、引き続き行政や政治家、社会に訴えていきます。
子ども・ユースキャラバンで全国の子どもたちから寄せられた日々のモヤモヤについて、また子どもたちが声をあげやすい/あげにくい環境や、子どもたちが考える子ども参加の仕組みなどについては、後日報告書を発表します。