子どもたちの日常を取り戻すためにー「こどもひろば」【能登半島地震 緊急子ども支援】

1月14日、セーブ・ザ・チルドレンは、石川県七尾市内にある避難所で「こどもひろば」を開設し、小学生から高校生までの子どもたち約10人が参加しました。この避難所で「こどもひろば」を開くのは、1月7日に次いで2回目です。


「こどもひろば」は、子どもたちが安心・安全な空間(居場所)で、自分の思うままに遊んだり、友だちなどと過ごしたりする中で、再び自分らしくいられる場です。また、子どもが難しい状況や問題を自分の力で対処していくサポートへもつながります。大人にとっては、子どもたちが「こどもひろば」で過ごしている間、安心して、必要なことができます。

「こどもひろば」の準備のため、私たちスタッフは、午前中に必要な物品や遊び道具を避難所まで運びました。避難所に到着して準備を進めていると、前回も参加した子どもたちが「また来たよ!」と、集まってきました。

「ボールで遊ぼう」と、子どもたちは大きなボールでサッカーをしたり、ドッヂボールをしたり汗だくになりながら体を動かしていました。


また、色のついた粘土を使ってカラフルな国旗や動物を作ったり、段ボールと簡易バスケットゴールを組み合わせてボールの落ちる様子を楽しんだり、スタッフと一緒にミサンガを作ったりと、子どもたちがやりたいと思ったことをして過ごしました。ミサンガ作りは、前回の活動で子どもたちの関心が高かったものの終わりの時間に近かったため作ることができませんでした。そのため、今回ミサンガ作りをしました。

他にもオセロゲームや長い風船をふくらまして飛ばしたり、動物など好きな型にしたりして遊んでいる子もいました。


13時から16時までが「こどもひろば」の時間でしたが、終了が近づくと、子どもたちから「えー、もう終わり?まだ遊びたい」、「粘土が楽しかった。また来たい」、「思いっきり体を動かせてうれしかった」といった声があがりました。

しかし、「こどもひろば」に参加した子どもたちのなかには、緊急地震速報の音を真似している子どもがいたり*、「地震の話はちょっと嫌だな」と話す子もいました。

小学生の子どもがいる保護者からは、「少しの音でも怖がり、トイレも一緒についてきてほしいと言われる」という声や、「校庭が使えず、子どもが好きな野球ができない」といった話も聞きました。

1月1日に地震が起こってから避難生活が続き、これまでの「日常」が一変した子どもたちが、少しでも日常性を取り戻せるよう、私たちは活動を続けていきます。

*子どもの自然なストレス対処方法の一つでもあるので、遊びを無理に止めずに見守り、良い結果に導けるよう接します。詳しくは、~災害などの緊急時、あなたはどのように子どもに声をかけますか?~緊急下の子どものこころのケア「子どものための心理的応急処置」の特設サイトで紹介しています https://bit.ly/3hfHTFa

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