【ベトナム】2024年8月ベトナム台風4号(プラピルーン)被害における北部山岳地域緊急支援


2024年7月22日から25日にかけて、ベトナム北部地域で台風(4号)による大雨が発生しました。北部のソンラ省は大雨の影響を最も受け、土砂崩れや鉄砲水により人々、家屋、また、主要産業の農業に深刻な被害を及ぼしました。同省では、約29万4,000世帯、約127万6,000人が影響を受け、経済的な被害総額は約28億5,000万円と推定されています(8月上旬時点)。 



山岳地域の道路での冠水の様子

2,670軒以上の家屋が被害を受け、29校の学校が被災しました。また、4,143ヘクタール以上の水田が浸水や流失の被害を受けました。交通インフラへの被害も深刻で、山岳地域の15の吊り橋が流されたり損傷したりし、130ヶ所で土砂崩れが発生しました。さらには1,327立方メートルの道路が土砂によって浸食されました(8月上旬時点)。



学校に流入した土砂

セーブ・ザ・チルドレンでは、被害の深刻な地域の中でも特にソンラ市、トゥアンチャウ県、マイソン県において支援活動を実施しています。支援は約1,200世帯を対象としており、最も深刻な被害を受けた世帯(家族が犠牲になったり負傷したか、家屋が少なくとも50%損傷した世帯)、貧困層または準貧困層と認定された世帯、他機関から同様の支援を受けていない世帯、そして18歳未満の子どもがいる世帯を優先に支援を行います。


学校に流入した土砂を取り除く作業


現地の実施パートナーであるソンラ省災害予防管理委員会および省赤十字協会と連携し、被災世帯の家族生活必需品を支援するための現金給付(平均約21,000円/世帯、約1,200世帯)を行います。 また、2024年8月から11月末にかけて、健康管理、衛生、子どもの保護、安全に関する啓発を実施します。

さらに、2024年12月から2025年12月までの復興期には、1,000世帯および7つの学校を対象に、教育、生計、保健分野での支援を行う予定です。

 
小学校の現在の様子(雨で濡れた教科書を乾かしている)

すべての子どもたちが、失った教育機会や日常生活を取り戻すためには、今後さらなる支援が必要になります。また、将来発生する可能性がある自然災害に備えた支援の準備も不可欠です。

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