【活動報告】子どもの権利を守る組織づくり
「子どものセーフガーディング連続研修2025」を開催しました

2025年10月から始まった「子どものセーフガーディング連続研修2025」(全5回)が、2026年2月3日に終了しました。最終回は全国各地から参加者が東京・神田に集まり、1日を通して活発なディスカッションが行われました。オンライン中心で進めた研修の締めくくりとして、参加者同士が直接顔を合わせながら学びを深める貴重な機会となりました。



■「子どものセーフガーディング」連続研修とは
この研修は、子どもの支援に携わる団体が「子どものセーフガーディング」を導入し、参加者相互の学びを通じてより効果的で機能的に実践を進んで行くこと」を目的として、2021年から毎年行っている取り組みです。
「子どものセーフガーディング」とは、子どもが安心・安全に過ごせる環境をつくり、虐待や不適切行為を組織として予防・対応するための考え方と仕組みのことです。特に、子ども支援の場や支援の従事者などによる行為に着目しており、その団体内外で起きる子どもへの虐待や不適切行為を防ぐために欠かせない視点です。
研修では、行動規範やリスク分析に加え、性暴力の理解、広報の注意点、人材管理、通報・相談対応など、組織として必要な知識を幅広く扱いました。また、参加者同士の情報交換を重視し、他団体の実践から学びを得られる点も大きな特徴です。


■各回の研修内容
●第1回:「子どものセーフガーディング」概要と行動規範
セーブ・ザ・チルドレンの「子どものセーフガーディング指針」や「行動規範」をもとに、組織としてどのようにリスクと向き合うべきかを学びました。身近な事例を題材に、行動規範との照らし合わせを行い、参加者から多様な視点が生まれました。

●第2回:子どものセーフガーディング指針、リスク分析と予防策
活動の中に潜むリスクを洗い出し、未然に防ぐための方法を検討しました。自分自身・関係者・環境に潜む「見えにくいリスク」に気づく力を養いました。

●第3回:性暴力の理解と予防
センシティブな内容ながら、重要なテーマである子どもへの性暴力について丁寧に学び合いました。自身の行動が危険を招かないための行動はもちろん、組織内で発生させない仕組み、被害が疑われた際の支援など、個々の価値観や姿勢も見つめ直す回となりました。

●第4回:広報活動と人材管理のリスク
子どもの写真や情報を扱う際の広報のリスクを確認し、被写体となる子どもをリスペクトしつつ、予期せぬトラブルを避けるためのルールづくりを検討。また、2026年12月に施行される「こども性暴力防止法(日本版DBS)」や改正児童福祉法について学びながら、人材採用や人材育成の実践について議論しました。

●第5回:通報・相談対応の基本(対面)
この最終回のみ、対面で実施しました。刻々と変化する状況を想定したシミュレーションを通して、通報・相談対応の原則や留意点を押さえ、子どもにとって最善の対応とは何かを問い続ける時間でした。10時~18時という長時間にもかかわらず、会場では終始熱心な意見交換や質問が続き、参加者の意欲と熱意があふれる回となりました。



■参加者の声(一部抜粋)
参加者からは、以下のような声が寄せられました。
・オンラインでもグループワークなどの時間が多く、他団体からの参加者と交流でき、事例が非常に参考になりました
・対面の研修では、参加者同士、直接意見交換ができたので、より議論を深めることができました
・(所属団体から)複数人で参加したことで、団体としての取り組みに勢いがつきました
・ケーススタディの議論が難しく、だからこそ実践につながる学びが多く得られました

参加者は日頃の活動内容や立場が異なるものの、共通する「子どもの安心・安全な環境を守りたい」という思いで集った仲間です。各団体の取り組みに差があったものの、同じ志のもと学びを共にし、意見を交わすことで得たものはたくさんあったようです。
 
■学びから実践へ
セーブ・ザ・チルドレンにとって「子どものセーフガーディング」は、子ども一人ひとりに向き合う私たちの姿勢そのものです。今回の5か月間の研修が、参加者のみなさんが、それぞれの団体で実践へと踏み出し、強化するための後押しとなっていれば幸いです。
これからも私たちは、子どもの権利を守る安全な環境づくりを目指す仲間を支え、連続研修をはじめとした学びの場を提供してまいります。
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