石巻北高校の『北高交流ひろば』に訪問しました(2012.2.24)

2月13日、宮城県石巻北高等学校にて高校生が運営する生産物直売所『北高交流ひろば と・ら・ま・い』がプレオープンしました。わたしたちセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは会場で使用された、のぼり一式の支援をさせていただきました。今回はそのプレオープンの模様をご報告させていただきます。


東日本大震災による被災で、石巻北高校は甚大な被害を受けました。店舗として利用する建物には被害はなかったのですが、その近くの校門前の2つの建物は地震で使用できない状態です。そんな中、「北高交流ひろば」では近隣住民に農産物や加工品等を販売することで地域交流の場をつくる、という目的のもと、4月のグランド・オープニングを目指し、高校生が自分たちの手で作り上げてきました。


イベント当日、近隣住民の方たちが多数来場していて、校門前に作られた会場内では生徒が育てた鉢花や、米粉でつくった米粉パン『北高パン』や、米粉でつくった米粉製麺『喜多(きた)幸(こう)麺』、トマトソース、豆腐、塩麹等とてもバリエーションに富んだ加工食品を販売していました。
私たちが会場に入ると、生徒たちから「いらっしゃいませ!」と元気のある声が飛び交い、陳列棚に目をやると塩麹に一晩漬けてから焼いたお肉や、白菜の浅漬け、湯豆腐の試食品が並んでいて、どれも素材の味がはっきり分かるとても美味しいものばかりでした。
また、米粉パンがもちもちしていてとても美味しい、と先生方から聞いていた通り、米粉パンは大盛況で閉店時には売り切れていました。一仕事終えたレジ担当の生徒たちから、「たくさん売れて良かったね?。」といううれしい悲鳴が聞こえました。

 
お米を置いているディスプレイ台は宮城県古川工業高校の生徒に作ってもらった物です。

屋外では生徒たちが店頭に立ち、JAいしのまき、東部地方振興事務所の共催で焼きそばパン、クリームシチュー、パンケーキ等の米粉食品の試食会を営業していました。
焼きそばパンのパンは米粉パンを使用し、焼きそばには米粉からつくった麺を使用していて、とてももっちりとした食感でした。どれも米粉を使用していて、クリームシチューはとろとろ、野菜はごろごろとした大きなものがたくさん入っていて、当日の気温はとても寒かったのですが、生徒たちの手作りクリームシチューのおかげでとても体が暖かくなりました。


『北高交流ひろば と・ら・ま・い』のグランド・オープニングは4月。オープン後は毎週水曜日午後4時から定期的に営業します。
店舗に掲げる看板もセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンから支援しています。現在、みなさんで素晴らしい看板を制作しているとのことです。4月のグランド・オープニングで出来上がった看板を見られることを楽しみにしています。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、生徒たちが自分たちで考え、実際に生産・加工したものを販売する過程をサポートすることで、生徒たちに活力を与えるとともに、新しい発見を通じて視野を広げてもらう取り組みを行っています。今後も私たちは様々な関係機関と協力し、子どもたちの将来につながる気付きを提供できるような取り組みを継続してまいります。

報告:仙台事務所 早坂
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