地域のみなさんと共に~ソニー吹奏楽団「ファミリーコンサートin多賀城 」(2012.4.16)

4月7日、ソニー吹奏楽団の演奏による「ファミリーコンサートin多賀城」が、多賀城市民会館大ホールで開催されました。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、ソニーと共に子どもの保護とケア、教育、創造的活動を重点とした「RESTART JAPANファンド」を展開しており、その支援プロジェクトの一環として、今回のファミリーコンサートに協力させて頂きました。

このイベントは、多賀城市の菊地 健次郎 市長とソニー株式会社の中鉢 良治 副会長が発起人となり、多賀城市民の皆さんとソニー株式会社 仙台テクノロジーセンターの社員、ソニー吹奏楽団の団員が“ファミリー”のように一体となって、一緒に温かい音楽を創り上げようと、多賀城市民や仙台テクノロジーセンター社員を招待して行われました。
ソニー吹奏楽団は、日中は通常業務に携わるソニー株式会社とソニーグループの社員により構成される職場吹奏楽団です。1958年に設立されたソニーで最も長く続いている課外活動であり、毎週水曜日と隔週土曜日に活動しています。

■ソニー吹奏楽団による演奏
第1部では、「セレモ二アル・マーチ」、「森の音楽隊」、「東北地方の民謡によるパラフレーズ」、「パリの喜び」の4曲が演奏されました。


特に「東北地方の民謡によるパラフレーズ」では、岩手、宮城、福島に伝わる民謡メドレーが演奏されました。普段の演奏会ではあまり見られない吹奏楽と和太鼓のコラボレーションで民謡が演奏され、どこか哀愁を感じさせる曲調と、「ドンドン」と力強く打ち鳴らされる和太鼓が、普段の民謡とは異なる独特のメロディーを奏でていました。


第2部では、「“ファミリー”のように一体となって」という演奏会のコンセプトのもと、会場の皆さんと一緒に楽しめる曲が演奏されました。親子で一緒に楽しめる「ディズニー・クラシックス・レビュー」、どことなく古き良き時代を感じる「『ALWAYS三丁目の夕日』ハイライト」、人気アニメ主題歌の「勇気100%Brass Rock」の3曲です。どの曲も馴染みのあるものであり、会場の皆さんはそのメロディーに聞き入っていました。

■自分も楽器になってみよう!! ボディパーカッション
音楽は、楽器を使わなければできないわけではありません。体を使って音を出す「ボディパーカッション」に会場の皆さんと挑戦しました。
ボディパーカッションとは、体全体を打楽器にして、リズムを演奏することです。手拍子であれば「パン」、お腹だと「ポン」、ひざだと「パチン」、足踏みだと「ドン」、というように体のあちこちを叩いて色々な音を鳴らすことで、楽しいリズム遊びができます。
楽器を演奏している団員が、普段とは勝手の違う体を使って、「Rock Trap」、「ロコ・モーション」の2曲を個性豊かに表現しました。


■多賀城市の中学生と一緒に?吹奏楽団との合唱共演
ソニー吹奏楽団では、多賀城市の子どもたちと何か一緒にできないかと考え、市内の中学生と合唱共演することとなりました。当日は、多賀城中学校、第二中学校、東豊中学校、高崎中学校の合計4校の吹奏楽部に所属する、106名の中学生が参加しました。


「他校のみんなと一緒に合唱できるのは楽しみ。」
「普段使う楽器とは異なる音の表現ができてうれしい。」
合唱に参加した中学生は、感想を話してくれました。

合唱では「翼をください」、アンコールとして「あすという日が」、「WAになっておどろう」の合計3曲を歌いました。「WAになっておどろう」では、ステージから中学生が観客席に降り、会場の皆さんと一緒に合唱しました。
また、第二部の冒頭にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの渋谷 弘延 事務局長より、「RESTART JAPAN」の概要や東日本復興支援事業の活動について説明させて頂きました。

■多賀城市内の小学生と一緒に演奏
ファミリーコンサートが開催された翌日の4月8日、ソニー吹奏楽団の団員が、多賀城市内の小学生に、楽器の指導教室を開催しました。参加したのは、『ブライトキッズ』に所属する小学生8名です。


子どもたちは、それぞれのパートごとに分かれて指導を受けました。
「最初から強く吹くのではなく、最初はゆっくり。運動でも最初から全力疾走はしんどい。楽器を吹くときも同じ。」
「息継ぎにアクセントをつけることで、音にリズム感が出る。」
「楽譜をじっと見るのではなく、正面の壁の先を見るようなイメージで吹くと良い。」
「腹式呼吸を使うことで、楽器に良い音が伝わる。」
子どもたちは、楽団の団員から丁寧に正しい楽器の吹き方や、日頃の練習の心構えを教えてもらいました。真剣に団員の言葉に耳を傾けて、練習に取り組む子どもたちの姿が印象的でした。

練習終了後、楽団の団員と子どもたちは、一緒に演奏を行うこととなりました。子どもたちにとって、このように本格的な環境で吹奏楽団と一緒に演奏できる機会はあまり無く、とても貴重な機会です。「ディズニー・クラシックス・レビュー」、「テキーラ」の2曲を演奏しました。


最初は少し緊張した表情だった子どもたちも、ソニー吹奏楽団と一緒に演奏する頃には、練習の成果を生かし、堂々と担当のパートを演奏しました。「楽しかった。」と感想を語る子どもの表情は、充実感に満ちているように感じました。

RESTART JAPANファンドでは、子どもたちが学校の通常の授業だけでは体験できない様々な体験を通じて、視野を広げてもらおうと活動を行っています。今後もみなさまのご支援のもと、子どもたちの夢や希望につながるプロジェクトを継続してまいります。

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(報告:広報  三輪 喜則)

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