(公開日:2015.01.17)
第3回国連防災世界会議に東北の子どもの声を!第3回「世界の防災に向けて、私たちが伝えたいこと!」ワークショップVol.2(2015.01.17)
- 日本/東日本大震災/子どもにやさしい地域づくり
今日1月17日は阪神淡路大震災から20年。防災に対して関心を寄せられている方も多いのではないでしょうか?
今年3月に仙台で行われる第3回国連防災世界会議で東北の子どもの声を届けるために、昨年末にワークショップを実施しました。前回、岩手・宮城・福島県の小学5年生から高校3年生までの計41名が話し合った様子をお伝えしましたが、今回は当日の子どもたちの様子や声を動画とともにお届けします!東日本大震災を経験した子どもたちは何を感じたのでしょうか?
■「あふれんばかりのことが言えた」2日間のワークショップ■
終了後のアンケートでは、回答した39名中全員が「もっと他の人と話をしてみたいと思いますか?」という質問に「はい」と答えました。子どもたちが話をしてみたいという相手や内容は様々。「子ども同士で子どもしか考えないようなこと」「自分と正反対の人や考えたことのなかった意見の人」「防災について。別の震災で苦しんだ人とも」「自分と同い年か年上の人」「外国の人と被災した時について」「色々な年代の人と、世界に向けて発信したいこと」「政府、地域のおとな、学校の先生や友達」「国連子どもの権利委員会の人に、福島の子どもの権利があまり守られていないということ」など。今回のワークショップ参加を経て、子どもたちは自分の震災の経験をもとに、さらに様々な子どもやおとなと話をしたいと、視野を広げたようです。
また、「子どもの意見をおとなや社会に伝えたいと思いましたか?」という質問には39名中38名が「はい」と回答。伝えたい理由として「意見を伝えて、子どもの居場所がほしい」(宮城県・女・小6)「子どもたちにはおとなにもおとらない考える力があるから(岩手県・男・中1)」「自分がいままでガマンしていたことなど今回のワークショップであふれんばかりのことが言えたので、おとなに伝えて世界をともに考えていきたい(福島県・男・中2)」「伝えなきゃ伝わらない。聞いて、反映してもらえるよう努力してほしい(岩手県・女・中3)」「子どももみんな意見をもっていてそれを反映することで社会はつくられていくと思った(福島県・女・高1)」「伝えないと、社会はかわらないから!!!(福島県・女・高3)」と声をあげました。子どもたちは子どもたちの意見を伝えるのみならず、おとなだけではなく子どもも一緒に社会を変えていきたいという思いを強くしたようです。
さらに、子どもたちはワークショップを振り返り、「初めて参加したんですけど、こんなにもみなしっかり意見をもってて言えて、更に社交的で。全部やることが初めての経験だったのですごく刺激をうけました。自分の意見をしっかりもって発言する力がつきました(宮城県・女・高1)」「みんなの思いがすごいよかった。きれいなことばよりも熱い思い!!これが1番大事(岩手県・女・高3)」「100人いれば、100の答えがあるのでどんどん聞いてみたい(岩手県・男・高3)」と語っています。
東日本大震災発生から約4年を迎えようとしている中、それぞれが異なる地域や年齢で震災を経験し、一人ひとりが防災に対する思いや意見があったからこそ子ども同士が思いをぶつけあい、刺激し合うことができたワークショップとなったのではないでしょうか。
■東日本大震災の子どもたちの経験を世界へ!Speaking Out From Tohoku!■
3月には、第3回国連防災世界会議が開かれ、新たに防災に関する国際的な行動計画が策定されます。今回のワークショップで子どもたち自身によって選ばれた代表メンバー3名は、東北の子どもたちの声をどのように届けてくるのでしょうか?会議まであと2か月。その様子も随時ご報告するので、どうぞお楽しみに♪
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、これからも地域の一員である子どもたちが、声をあげ、社会に参加できるよう、子どもたちとともに活動していきます!今後とも、ぜひ子どもたちへの応援、よろしくお願いいたします。
(報告:東京事務所 田代光恵)