【交通安全】8月の活動ハイライト

8月の活動のハイライトとして、1)学校の先生を対象とした交通安全教育の教師養成講座、2)継続して実施している小学生向けの研修、3)学校周辺で進めている子どもの交通安全のためのインフラ整備事業の進捗をまとめてご報告します!

1.学校の先生を対象とした交通安全教育のための教師養成講座を行いました!

現在当事業では、対象校の生徒たちのための交通安全教育を行っていますが、こうした活動は事業が終了した後もそれぞれの学校で継続して行われることが望まれます。そうすることで、新たに入学する生徒たちも交通安全の知識を身に付ける機会を持つことができ、交通安全意識が学校に定着していくのです。

そのためには、学校の先生たちが自分たちの力で交通安全教育を実施していけるようになることが大切です。そこで、セーブ・ザ・チルドレンは生徒たちのための交通安全研修のファシリテーター(進行役)として先生たちを養成するための研修を行うことにしました。実はこの戦略は前回の生徒向け研修からの教訓が生かされています。なぜなら、前回も先生たちを研修講師として巻き込んで実施したのですが、「交通安全教育のための教材をうまく使いこなせず、子どもたちに上手に教えることができなった」という声が聞かれていたからです。

教師養成研修は、1日目は小学校の先生たち、2日目は中学校の先生たちを対象に、2日間にわたって行われました。先生たちは教材を使用しながら理論と実践について学び、更に「子どもの権利」や、子どもを保護する大切さについても学びました。最後は、各学校で実施する生徒向け研修実施計画案が提出されました。今後、先生たちは学んだ技術を生かしつつ、計画案をもとに各学校の生徒たちに交通安全について教えていく予定です。


教材を使いながら、先生たちに交通安全教育の進め方をアドバイスしています。


研修が無事終了。生徒たちに交通安全の大切さをずっと教えて行って下さいね!


2.小学生対象の交通安全教育を継続しています!

現在、小学生向けの交通安全教育は、各対象校で出前講座のような形式で行っています。研修には各学校の代表生徒が参加します。今月研修を実施した小学校では4年生の生徒全員約40名が学校代表生徒として参加しました。彼らは他の生徒たちのロールモデルとなることが期待されていて、研修で学んだ交通安全の知識を、今後、授業や課外活動などを通じて他の生徒たちに普及していくという大切な役割を担っています。

彼らが研修で学ぶ内容は、道路標識や信号の意味、安全な通学路の選び方、バスなどの公共交通機関の安全な乗車方法などについてです。また、インドネシアでは通学時に親にバイクで送り迎えしてもらう子どもが多いことから、バイクの安全な同乗方法についても引き続き触れています。今回も子どもたちの笑顔いっぱいの研修報告が届きました!


横断歩道の渡り方や公共ワゴン車バス「アンコタ」の安全な乗車法を学ぶ子どもたち


カードで道路を行き交う乗り物の種類を学んでいます。


ミニ横断歩道を前に、みんな真剣に、そしてお行儀よく説明を聞いていますね!


研修の最後には、学習のまとめをみんなに発表します。


研修の最後には、みんなが「Little Police(小さな警察官)」として行動することを
宣誓しました。真剣なまなざしに、交通安全に対する決意が感じられますね!

子どものころから、交通安全を意識して行動する大切さを楽しみながら自然に身に付けていってほしいですね。今後も皆さんに交通安全を楽しく学ぶ子どもたちの様子をお届けしていきます!


3.学校周辺で子どもの交通安全のためのインフラ整備が始まっています!

事業対象30校のうち、今年度はまず10校の学校周辺での交通安全インフラ整備計画を実施に移していく予定となっています。今月は政府関係機関と具体的な調整を進めるための会議を開催し、運輸交通局がインフラ整備のための事前の調査と分析に全面的に協力することを確認しました。また整備事業全般を円滑に進めるためのアドバイスもいただけることになっています。これらの調査は9月中に実施される予定で、こちらも順調に計画が進んでいます。


調整会議には運輸交通局、教育局、警察、学識経験者ら関係者が出席

学校周辺の交通安全インフラを整備することで、学校を「子どもにやさしい学校」に変えるだけでなく、生徒の交通安全に対する意識や行動も変えていくことが期待できます。

そしてこの過程に地域の関係機関を巻き込むことで、「子どもを交通事故から守る!」という意識を地域全体で高めていけるといいですね。

次回の報告をお楽しみに!

(インドネシア担当:鶴岡 友美)

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