(公開日:2015.12.14)
【交通安全】10月の活動ハイライト
- インドネシア
10月の活動のハイライトとして、1)学校周辺の交通安全のためのインフラ整備計画の進捗、2)継続して実施中の小・中学生向けの研修、3)生徒の保護者向け交通安全研修、の3つの活動をまとめてご報告します!
1.学校周辺で子どもの交通安全のためのインフラ整備計画が固まりつつあります!
事業対象30校のうち、今年はまず10校の学校周辺の交通安全インフラ整備を実施しています。バンドン市の運輸交通局と協力しながら事前の調査を実施し、この度運輸交通局により調査結果が発表されました。分析結果は学校毎にまとめられています。
例えばこの小学校は、通学路を横断歩道際の停止線付近に示す「スクール・セーフティー・ゾーン」(地図の赤い部分)、信号機、交通ミラー、道路のセンターラインに筒状コーンの設置が必要だと分析されています。
一方、この中学校では、同じく「スクール・セーフティー・ゾーン」の設置、信号機、スピードハンプ(道路の一部を盛り上げて舗装し、道路に出っ張りを設けることで運転者にスピードの低下を促すもの)、筒状コーンの設置が提案されています。
学校によって整備の需要も様々のようですね。
提案されたインフラの整備にあたっては、運輸交通局が横断歩道やスクール・セーフティー・ゾーン、信号機、スピードハンプなどの比較的大がかりなインフラの整備を担当します。セーブ・ザ・チルドレンの事業では筒状コーンの設置や、学校警備スタッフが横断歩道で持つストップサインの提供、そして保護者のバイクに同乗して通学する子どもたちのヘルメット使用を促すため、学校にヘルメットを一時置きするための棚の設置などを担当することになりました。
事業の後押しで、こうした学校周辺での交通安全対策に関係行政機関の目が向けられ、子どもたちを取り巻く交通環境の改善が確実に促進されています。
2.生徒向け交通安全教育を継続しています!
今月は小学校4校、中学校2校にて研修を行いました。3日間の研修はピア・エデュケーションと呼ばれる、自分と同じようなバックグラウンドをもった仲間たちから知識を伝えられる形式で実施されており、今回各学校の代表生徒に対して研修を行いました。代表生徒たちは、研修で学んだ内容を各学校の他の生徒たちに伝えていくという役割を担っています。こうした形式の教授法は子どもたちにメッセージが伝わりやすく、また、研修を受ける側の生徒も教えてくれる生徒のような存在になりたいという思いから、より能動的に学習に取り組む効果もあるようです。
(先月のブログで15小学校の研修が終了したとお伝えしましたが、まだ5校が残っておりました。お詫びして訂正いたします。今月はこれら5校のうち、4校で研修を実施しました。)
小学校にて。「バイクに同乗する時は必ずヘルメットをかぶりましょう!」
小学校にて。インドネシアでは小さいころから
バイクに同乗して通学する生徒がたくさんいるのですね。
こちらは中学校での研修風景です。やはりバイクの同乗方法について学んでいますね。
中学校にて。研修最終日には学んだ内容を発表します。
各学校での保護者向け研修にて
やはり保護者向け研修にはお母さんの参加が多いですね。
1.学校周辺で子どもの交通安全のためのインフラ整備計画が固まりつつあります!
事業対象30校のうち、今年はまず10校の学校周辺の交通安全インフラ整備を実施しています。バンドン市の運輸交通局と協力しながら事前の調査を実施し、この度運輸交通局により調査結果が発表されました。分析結果は学校毎にまとめられています。
例えばこの小学校は、通学路を横断歩道際の停止線付近に示す「スクール・セーフティー・ゾーン」(地図の赤い部分)、信号機、交通ミラー、道路のセンターラインに筒状コーンの設置が必要だと分析されています。
一方、この中学校では、同じく「スクール・セーフティー・ゾーン」の設置、信号機、スピードハンプ(道路の一部を盛り上げて舗装し、道路に出っ張りを設けることで運転者にスピードの低下を促すもの)、筒状コーンの設置が提案されています。
学校によって整備の需要も様々のようですね。
提案されたインフラの整備にあたっては、運輸交通局が横断歩道やスクール・セーフティー・ゾーン、信号機、スピードハンプなどの比較的大がかりなインフラの整備を担当します。セーブ・ザ・チルドレンの事業では筒状コーンの設置や、学校警備スタッフが横断歩道で持つストップサインの提供、そして保護者のバイクに同乗して通学する子どもたちのヘルメット使用を促すため、学校にヘルメットを一時置きするための棚の設置などを担当することになりました。
事業の後押しで、こうした学校周辺での交通安全対策に関係行政機関の目が向けられ、子どもたちを取り巻く交通環境の改善が確実に促進されています。
2.生徒向け交通安全教育を継続しています!
今月は小学校4校、中学校2校にて研修を行いました。3日間の研修はピア・エデュケーションと呼ばれる、自分と同じようなバックグラウンドをもった仲間たちから知識を伝えられる形式で実施されており、今回各学校の代表生徒に対して研修を行いました。代表生徒たちは、研修で学んだ内容を各学校の他の生徒たちに伝えていくという役割を担っています。こうした形式の教授法は子どもたちにメッセージが伝わりやすく、また、研修を受ける側の生徒も教えてくれる生徒のような存在になりたいという思いから、より能動的に学習に取り組む効果もあるようです。
(先月のブログで15小学校の研修が終了したとお伝えしましたが、まだ5校が残っておりました。お詫びして訂正いたします。今月はこれら5校のうち、4校で研修を実施しました。)
小学校にて。「バイクに同乗する時は必ずヘルメットをかぶりましょう!」
小学校にて。インドネシアでは小さいころから
バイクに同乗して通学する生徒がたくさんいるのですね。
こちらは中学校での研修風景です。やはりバイクの同乗方法について学んでいますね。
中学校にて。研修最終日には学んだ内容を発表します。
今回の学校の子どもたちも積極的に参加し、「研修はたくさんの具体的なシミュレーションがあったので楽しかった。教材も分かりやすかった。」と話していました。
中学生ともなると、自分でバイクを運転し始めてしまう生徒も出てくることが事業前の調査でも明らかになっています。こうした無免許運転を予防することも含め、道路におけるリスクを十分に伝えながら、研修を続けていきます。
3. 小・中学生の保護者向けの研修も継続しています!
先月に引き続き、今月は3つの小学校と1つの中学校で、4月に講師役としての訓練を受けた保護者代表と教師が生徒の保護者に対して交通安全研修を実施しました。
研修内容としては、子どもたちをバイクに同乗させるときの注意点や、通学時の安全な歩行のための注意事項などが取り上げられました。
中学生ともなると、自分でバイクを運転し始めてしまう生徒も出てくることが事業前の調査でも明らかになっています。こうした無免許運転を予防することも含め、道路におけるリスクを十分に伝えながら、研修を続けていきます。
3. 小・中学生の保護者向けの研修も継続しています!
先月に引き続き、今月は3つの小学校と1つの中学校で、4月に講師役としての訓練を受けた保護者代表と教師が生徒の保護者に対して交通安全研修を実施しました。
研修内容としては、子どもたちをバイクに同乗させるときの注意点や、通学時の安全な歩行のための注意事項などが取り上げられました。
各学校での保護者向け研修にて
やはり保護者向け研修にはお母さんの参加が多いですね。
今回の研修終了後には反省点も挙げられました。
研修講師を担当するのは訓練を受けた保護者代表たちですが、出席者全員を巻き込めるような講義をするには、まだ練習が必要な場面もあったようです。でも、誰もが一度の研修ですぐにプロ講師にはなれませんよね。今後も適宜事業スタッフのサポートを受け、より良い研修ができるように実践を積み重ねていきます。
さて、日本ではあまり知られていませんが11月には「世界道路交通事故犠牲者の日」があります。この日は、道路交通事故で亡くなった犠牲者の方を追悼し、交通事故ゼロと道路の安全整備等に関わる啓発をする日です。セーブ・ザ・チルドレンの交通安全事業チームはこの日にちなみ、地域の人々に子どもたちの交通安全への意識を高めてもらうためのイベントを企画しました。バンドン市の目抜き通りが歩行者天国になる日は夜のイベントも開催します!
次回の報告をお楽しみに!
(インドネシア担当:鶴岡 友美)
研修講師を担当するのは訓練を受けた保護者代表たちですが、出席者全員を巻き込めるような講義をするには、まだ練習が必要な場面もあったようです。でも、誰もが一度の研修ですぐにプロ講師にはなれませんよね。今後も適宜事業スタッフのサポートを受け、より良い研修ができるように実践を積み重ねていきます。
さて、日本ではあまり知られていませんが11月には「世界道路交通事故犠牲者の日」があります。この日は、道路交通事故で亡くなった犠牲者の方を追悼し、交通事故ゼロと道路の安全整備等に関わる啓発をする日です。セーブ・ザ・チルドレンの交通安全事業チームはこの日にちなみ、地域の人々に子どもたちの交通安全への意識を高めてもらうためのイベントを企画しました。バンドン市の目抜き通りが歩行者天国になる日は夜のイベントも開催します!
次回の報告をお楽しみに!
(インドネシア担当:鶴岡 友美)