【G7伊勢志摩サミット】G7首脳がUHCスーパーヒーローになるためには何が必要か?

明日5月26日から開催されるG7伊勢志摩サミットにおいて、セーブ・ザ・チルドレンは他のNGO/NPO団体と共に、G7首脳にユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)達成のためのスーパーヒーローになるよう求めている。UHCとは、誰もが支払いの心配をすることなく、基礎的な医療を受けられるということだ。そんな当たり前のように思えることが、今回初めてG7の主要テーマとして設定された。


G7首脳はUHCスーパーヒーローになれるだろうか?

G7首脳は、これまでにHIV/エイズやマラリア、ポリオなどの感染症対策、また母子保健など、多くの保健や開発の分野で支援を行ってきた。しかしながら、昨今では、誰もが利用できる効果的な保健システムが構築されない限り、そうした支援の成果は、限定的で短期的なものだという認識が広がっている。昨年のエボラ出血熱の大流行は、保健サービスの資金や人材が、慢性的に不足していることを改めて浮き彫りにした。

今回のG7では、議長国である日本の主導により、UHCに関する何らかの首脳宣言が発表されることは約束されている。しかし、G7首脳がUHCのスーパーヒーローになるためには、どのようなコミットメントが求められるだろう?我々市民社会は、首脳宣言の中に次のことが盛り込まれているか注視したい。

・ 妊産婦や子どもを含め、誰一人取り残さないためのUHCを支持するものなのか?あるいは、どこかの国で発生した感染症が自国に入り込むことを恐れているだけのものなのか?
・ 公共サービスための使う税金を増やし、貧しい国から豊かな国へ、不正な税の流出を防ぐことを約束しているか?
・ 特定の疾患のみに対応するようなゆがんだ保健システムから、UHCの保健システム構築のために資金を活用することを約束しているか?
・ 専門的な知識を共有し、経済力の弱い国を支援するための、新しいUHCアライアンスの構築に資金を投入するのか?

G7首脳は、UHCにどのような対策を講じるのだろうか?お金がないために基本的な保健サービスを受けられない人をなくすという、UHCのビジョンを力強く推進し、UHC達成を支持する行動を起こすのであれば、G7首脳がUHCのスーパーヒーローになる機会が、この伊勢志摩で与えられている。


セーブ・ザ・チルドレンUK
チャイルド・サバイバル部長
サイモン・ライト

G7伊勢志摩サミットに向けたセーブ・ザ・チルドレンの提言と活動
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