【タイ防災事業】2015年事業の活動のハイライト(2):
「防災のための革新的なアイデア商品展示会」を開催しました

2016年2月6日、「防災のための革新的なアイデア商品展示会」がバンコク芸術文化センターにて開催され、主賓である首都バンコクの副知事によって開会が宣言されました。


開会式のテープカットの様子(中央でテープカットする男性が首都バンコク副知事)

この展示会では、事業を通じて災害や防災に関する知識を深めた子どもたちによって発明された「革新的な防災対策商品」を一般市民に公開すると同時に、現在実施中の防災教育事業での取り組みを紹介することで、市民の防災意識も高める機会にしてもらうことを目指しました。

当日、会場には2015年10月に開催された「子どものための防災ワークショップ」で、子どもたちによって考案された「防災のための革新的なアイデア商品」の代表作品が、プロの技術者の手により商品化され、展示されました。また、アイデアを考案した生徒の写真も作品とともに展示されました。以下は作品の一例です。


作品1「救援道具付きライフジャケット」


作品2「懐中電灯付き防災ヘルメット」


作品3「GIS(地理情報システム)を内蔵した地図付きピクニックチェアー」

開会宣言の後、タイ内務省防災減災局とタイ赤十字、そして学識経験者との間で「防災リスク削減における子どもたちの役割とは」というテーマでパネルディスカッションが行われたほか、防災エッセイコンテスト入賞者の表彰式が行われました。このコンテストでは、「子どもと災害リスク削減:大人が考える以上に子どもは何でもできる」をテーマに作品を募集。教育省の協力も得て、国内112校の公立小中学校から応募のあった313のエッセイの中から、特に優れた作品を表彰しました。


「防災エッセイコンテスト」の入賞者たち

エッセイのテーマは、防災に対する子どもたちのさまざまな葛藤や、前向きな考えについて表現してほしい、というねらいで設定されました。これまで子どもたちを対象にした防災事業を実施してきた過程で、「子どもは災害の被害者であり、保護される対象であるため、災害時には大人にとって負担となる存在である」ことを残念がる声が上がっていたのです。一方で、他の子どもたちからは「災害が起こった際は、子どもたちだって自分の家族や地域社会を守るための重要な役割を果たすことができるはずだ」という力強い意見も出されました。

事業を通じ、子どもたちが自ら災害について考え、自分たちの災害時における役割を見直し、防災対策への積極的な関わり方を見出そうとする姿勢が見られたことは、当事業の最大の成果であったと考えます。

本事業は、皆さまからのご寄付および株式会社ファミリーマートのご支援により実施しました。

(海外事業部 タイ担当:鶴岡)

※【タイ防災事業】2015年事業の活動のハイライト(1):「子どもたちの防災ワークショップ」の様子はこちらから↓
http://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=2335
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