(公開日:2020.06.12)
ウガンダ西部で大規模な洪水被害が発生
- ウガンダ
2020年4月中旬からウガンダ西部を中心とした大雨の影響により、この数週間で、同地域に暮らす数万人が洪水の被害に遭いました。同地域は近年、豪雨による洪水や土砂崩れといった自然災害、また、天候不順による主要産業の農業への深刻な打撃を頻繁に受けています。
セーブ・ザ・チルドレンが防災事業を行うカセセ県では、5月7日に山岳地域で大規模な洪水が発生しました。家や学校のほか家畜も流されてしまいました。また、農地も破壊され、村の保健医療施設も損傷を受けました。
セーブ・ザ・チルドレンが防災事業を行うカセセ県では、5月7日に山岳地域で大規模な洪水が発生しました。家や学校のほか家畜も流されてしまいました。また、農地も破壊され、村の保健医療施設も損傷を受けました。
カセセ県に暮らすジミー・ビャルハンガさんは、洪水発生時の様子を次の通り話します。
「流れる水の音で目を覚ましたのは午前2時頃でした。すぐに家を出て周辺をみると、四方が水に囲まれていました。急いで家の中に戻り、家族を起こし、子どもたちにロープをしっかりとつかんでもらいながら、近くの高台に家族と避難しました。時間が経つにつれて水位が高まり、寒さと恐怖のなかそこで一晩を過ごしました。私の記憶の中で最悪な出来事でした。」
洪水発生から数日後、ジミーさんと家族は地元の学校に避難しました。食料を手に入れるためにジミーさんが自宅に戻ると、突然水位が上昇し、食料や家財などすべて流されてしまったと言います。
セーブ・ザ・チルドレン ウガンダ事務所 西部地域担当マネージャーのサミュエルは、次の通り話します。
「大惨事です。数千人の子どもたちが洪水の被害に遭いました。多くの人たちが、現在、学校の教室や教会で避難生活を送っています。しかし、避難所となった建物の設備は不十分で、ある所では、1,000人に対してトイレが1ヶ所しかない状況です。また、子どもたちやその家族は、十分な食料、衣服や蚊帳を持っていません。新型コロナウイルス感染症の感染が広がっている時期とも重なり、この感染症が急速に広がるリスクもあります。」
「流れる水の音で目を覚ましたのは午前2時頃でした。すぐに家を出て周辺をみると、四方が水に囲まれていました。急いで家の中に戻り、家族を起こし、子どもたちにロープをしっかりとつかんでもらいながら、近くの高台に家族と避難しました。時間が経つにつれて水位が高まり、寒さと恐怖のなかそこで一晩を過ごしました。私の記憶の中で最悪な出来事でした。」
洪水発生から数日後、ジミーさんと家族は地元の学校に避難しました。食料を手に入れるためにジミーさんが自宅に戻ると、突然水位が上昇し、食料や家財などすべて流されてしまったと言います。
セーブ・ザ・チルドレン ウガンダ事務所 西部地域担当マネージャーのサミュエルは、次の通り話します。
「大惨事です。数千人の子どもたちが洪水の被害に遭いました。多くの人たちが、現在、学校の教室や教会で避難生活を送っています。しかし、避難所となった建物の設備は不十分で、ある所では、1,000人に対してトイレが1ヶ所しかない状況です。また、子どもたちやその家族は、十分な食料、衣服や蚊帳を持っていません。新型コロナウイルス感染症の感染が広がっている時期とも重なり、この感染症が急速に広がるリスクもあります。」
支援物資を届けるセーブ・ザ・チルドレンのスタッフ サミュエル
セーブ・ザ・チルドレンの緊急支援チームは、安全な水を保管するためのポリタンクやバケツ、調理鍋、カップ、衣類などの物資を配布しました。また、今後、緊急医療センターにトイレを建設し、地元のラジオで衛生キャンペーンを行うことも計画しています。
セーブ・ザ・チルドレンによる自然災害への支援活動
セーブ・ザ・チルドレンは、ウガンダ西部の農村で、2015年から2020年2月まで、防災事業を実施してきました。事業では、村内の代表者で構成される災害対策委員会を設立し、コミュニティとの連携を強化しました。また、コミュニティが主体となり、防災無線の設置や災害時の避難訓練、橋や護岸の工事などを行いました。
この地域に暮らす人たちは、今回突然起こった洪水のなか、村に暮らす多くの子どもたちやその家族の命を守ることができたのは、洪水などの自然災害を想定した緊急警報と避難訓練があったからだと言います。
浸水が広がってきたとき、地元の行政は、コミュニティの防災無線を通じて村の人々に迅速に警告することができました。また、村の災害対策委員会のメンバーは、村内を駆け回り、メガホンを使用して家族を起こし、事前に指定されていた学校や教会への避難を誘導しました。その結果、洪水が押し寄せる前に人々は避難でき、多くの命を救うことができました。
セーブ・ザ・チルドレンによる自然災害への支援活動
セーブ・ザ・チルドレンは、ウガンダ西部の農村で、2015年から2020年2月まで、防災事業を実施してきました。事業では、村内の代表者で構成される災害対策委員会を設立し、コミュニティとの連携を強化しました。また、コミュニティが主体となり、防災無線の設置や災害時の避難訓練、橋や護岸の工事などを行いました。
この地域に暮らす人たちは、今回突然起こった洪水のなか、村に暮らす多くの子どもたちやその家族の命を守ることができたのは、洪水などの自然災害を想定した緊急警報と避難訓練があったからだと言います。
浸水が広がってきたとき、地元の行政は、コミュニティの防災無線を通じて村の人々に迅速に警告することができました。また、村の災害対策委員会のメンバーは、村内を駆け回り、メガホンを使用して家族を起こし、事前に指定されていた学校や教会への避難を誘導しました。その結果、洪水が押し寄せる前に人々は避難でき、多くの命を救うことができました。
村の防災無線で災害情報を発信している様子
ジョセリーン・カブホさんは、次の通り話します。
「深夜に誰かが叫んでいるのを聞き、目を覚ましました。家の外に災害対策委員会の人たちがいて、すぐに家を出て、近くの小学校に走って避難するように言いました。私が子どもたちと一緒に家を出てすぐ、家の中に水が入ってきました。翌日、家に戻って確認しましたが、家財はすべて流されており、屋根は剥がれ落ちていました。いま、2人の子どもと私が着ている服以外、すべてを失いました。」
「深夜に誰かが叫んでいるのを聞き、目を覚ましました。家の外に災害対策委員会の人たちがいて、すぐに家を出て、近くの小学校に走って避難するように言いました。私が子どもたちと一緒に家を出てすぐ、家の中に水が入ってきました。翌日、家に戻って確認しましたが、家財はすべて流されており、屋根は剥がれ落ちていました。いま、2人の子どもと私が着ている服以外、すべてを失いました。」
地元の小学校で避難生活を送るジョセリーンさん。
セーブ・ザ・チルドレンが支援したテントの前に座り当時の様子を話してくれました。
セーブ・ザ・チルドレンは、防災事業を通じて村の人たちとともに、洪水の被害から家屋や畑を守るために効果的な蛇籠(じゃかご:河川の護岸や水流制御、海岸堤の保護などに使う、円筒形に編んだかごに石や砂利をつめたもの)を川岸に設置したほか、竹や木を植えました。
現在、村の災害対策委員会が中心となり、行政と連携しながら道路を再開させ、被害を受けた家屋の修繕や、被災した家族に支援物資を届ける取り組みを行っています。
(海外事業部:梛野)
現在、村の災害対策委員会が中心となり、行政と連携しながら道路を再開させ、被害を受けた家屋の修繕や、被災した家族に支援物資を届ける取り組みを行っています。
(海外事業部:梛野)