(公開日:2020.09.09)
サハラ以南アフリカ 新型コロナウイルス感染症の影響により1日426人の子どもたちが深刻な食料不足で命の危機に
- アフリカ
新型コロナウイルス感染症の影響が深刻化するサハラ以南のアフリカ全域で、推計6万7,000人の子どもが今年末までに深刻な食料不足により死亡する恐れがあるとセーブ・ザ・チルドレンは警鐘を鳴らします[1]。これに加えて、医学雑誌『ランセット(the Lancet)』からのデータに基づいたセーブ・ザ・チルドレンの分析によると、迅速な対策が講じられない限り、1日平均426人の子どもたちが死亡する恐れがあるとも報告しています[2]。
ソマリアのプントランドに住むウバさんと3人の子どもたち
ソマリアのプントランドに住むウバさんと3人の子どもたち
今年、アフリカ大陸の一部では洪水やバッタの大群による穀物被害、食料価格の高騰による人々の避難といった一連の要因により食料不足が深刻化しています。これらの要因に加え、新型コロナウイルス感染症の影響が経済や家計を破綻させ、食料の入手や保健医療サービスへのアクセスが困難に、もしくは利用できないものとなった結果、今年初めのサハラ以南アフリカの貧困率は23%増加したと推定されています[3]。そして、2030年までに、アフリカ全土で、推定4億3,300万人が栄養不良に陥ると予測されています[4]。
ソマリアのプントランドに住む6歳の子どもを持つウバさんは次のように話します。
「生活は厳しいものでしたが、一生懸命働いてなんとかここまで生きてきました。しかし、コロナウイルスが状況をさらに悪化させました。仕事はほとんどなく、支援を受ける前は1日のうち、朝に1食、食べるのみでした。子どもたちは日々空腹に耐えながら眠りについています。母として子どもたちにご飯を食べさせてあげられないことが一番つらいです。」
食料不足が深刻化するにつれ、幼児が重度の栄養不良に陥るリスクが高まっています。 新型コロナウイルス感染症流行以前は、東アフリカと南部アフリカ全体で2,600万人を超える子どもたちが発育阻害の状態に陥り、260万人の子どもたちが重度急性栄養不良に苦しんでいました[5]。 今年は、西アフリカと中央アフリカにおいて、5歳未満の1,540万人の子どもが重度急性栄養不良に苦しむと予想され、以前の予測よりも20%増加しています[6]。
セーブ・ザ・チルドレン アフリカ東部および南部地域事務所代表のイアン・ベールは次のように述べています。
「私たちはすでに、このウイルスが世界の飢えた人々に壊滅的な影響を及ぼしていることを目の当たりにしています。 仕事はなくなり家計は破綻、農作物の生産も危機的な状況で、食べ物を運よく手に入れられたとしても、値段が高騰しています。 多くの親はもはや子どもたちのために食事を準備することができません。
毎日、多くの栄養不良の子どもたちが診療所にきていますが、この状況はまだ序章にすぎません。 このまま何もしなければ手遅れになります。直ちに支援を行わなければ、何万人もの子どもたちが犠牲になる可能性があります。これ以上の猶予はないです。」
新型コロナウイルス感染症流行前でさえ、サハラ以南アフリカは世界で最も食料不足が深刻な地域の一つでした。 現在の傾向が続けば、世界の半数以上の人たちが慢性的な飢えに苦しむことになるでしょう[7]。
セーブ・ザ・チルドレンは、脆弱な状況に置かれた家庭に食料や現金を提供するとともに、安全な水へのアクセスを確保し、衛生に配慮した方法で保健・栄養支援を継続することで、食料危機に対応しています。
[1] It estimates 128,605 children might from malnutrition this year due to COVID-19, 52% of whom are living in sub-Saharan Africa.
[2] Based on a study from the Lancet, published 27/07/20
ソマリアのプントランドに住む6歳の子どもを持つウバさんは次のように話します。
「生活は厳しいものでしたが、一生懸命働いてなんとかここまで生きてきました。しかし、コロナウイルスが状況をさらに悪化させました。仕事はほとんどなく、支援を受ける前は1日のうち、朝に1食、食べるのみでした。子どもたちは日々空腹に耐えながら眠りについています。母として子どもたちにご飯を食べさせてあげられないことが一番つらいです。」
食料不足が深刻化するにつれ、幼児が重度の栄養不良に陥るリスクが高まっています。 新型コロナウイルス感染症流行以前は、東アフリカと南部アフリカ全体で2,600万人を超える子どもたちが発育阻害の状態に陥り、260万人の子どもたちが重度急性栄養不良に苦しんでいました[5]。 今年は、西アフリカと中央アフリカにおいて、5歳未満の1,540万人の子どもが重度急性栄養不良に苦しむと予想され、以前の予測よりも20%増加しています[6]。
セーブ・ザ・チルドレン アフリカ東部および南部地域事務所代表のイアン・ベールは次のように述べています。
「私たちはすでに、このウイルスが世界の飢えた人々に壊滅的な影響を及ぼしていることを目の当たりにしています。 仕事はなくなり家計は破綻、農作物の生産も危機的な状況で、食べ物を運よく手に入れられたとしても、値段が高騰しています。 多くの親はもはや子どもたちのために食事を準備することができません。
毎日、多くの栄養不良の子どもたちが診療所にきていますが、この状況はまだ序章にすぎません。 このまま何もしなければ手遅れになります。直ちに支援を行わなければ、何万人もの子どもたちが犠牲になる可能性があります。これ以上の猶予はないです。」
新型コロナウイルス感染症流行前でさえ、サハラ以南アフリカは世界で最も食料不足が深刻な地域の一つでした。 現在の傾向が続けば、世界の半数以上の人たちが慢性的な飢えに苦しむことになるでしょう[7]。
セーブ・ザ・チルドレンは、脆弱な状況に置かれた家庭に食料や現金を提供するとともに、安全な水へのアクセスを確保し、衛生に配慮した方法で保健・栄養支援を継続することで、食料危機に対応しています。
[1] It estimates 128,605 children might from malnutrition this year due to COVID-19, 52% of whom are living in sub-Saharan Africa.
[2] Based on a study from the Lancet, published 27/07/20