(公開日:2021.11.16)
【アフガニスタン】過去類を見ない食料危機により約1,400万人の子どもたちが食料不足に直面
- アフガニスタン
アフガニスタンは、干ばつや紛争、経済崩壊の影響により、史上最悪の食料危機に直面しています。国連のデータから、アフガニスタンではこの冬、昨年の冬と比較して35%増加のおよそ1,400万人の子どもたちを含む2,280万人が危機的なレベルの食料不足に直面すると考えられています。また、500万人以上の子どもたちが飢饉の瀬戸際にあります。実際、10月24日には、首都カブールで、両親を亡くした18ヶ月から8歳の8人のきょうだいが餓死したと報じられました。
栄養治療食をわたす看護師
現在の政治的混乱が起きる前から、アフガニスタンは世界で2番目に多くの人が極度の食料不足に直面し、今年だけで5歳未満の子どもたちの半数が急性栄養不良に陥り、専門的な治療が必要だと考えられていました。しかし、現在その状況はさらに悪化しています。
人びとは、食料を買うためにわずかな所持品を売ったり、子どもたちを働かせたり、パンだけで生活するなどしています。こうした状況に加えて、食料価格も高騰し、石油や小麦、米などの価格は過去1年間で55%上昇しました。避難を余儀なくされたり、収入を失ったりした家族にとって、食料は手が届かないものになっています。
ザーフナさん(35歳)と夫には、1歳から15歳までの6人の子どもがいます。一家はセーブ・ザ・チルドレンによる緊急の栄養支援を利用していますが、生活について次の通り話します。
「最近は支援に頼らざるを得ません。数日前に小麦粉の袋を受け取って、食べ始めました。すべての価格が高騰しており、値段が高すぎるため小麦粉や油は買えません。1日1食しか食事をとることができません。私たちは夕方に夕食をとりますが、時には何も食べずに眠りにつくこともあり、朝にはお茶だけを飲みます。私と夫は空腹に耐えることができますが、子どもたちが心配です。」
ザーフナさんの息子アブドゥラさん(8歳)は、「パンと時々米を食べますが、肉や果物を食べることはありません。食べ物が以前よりずっと少なくなって、心配です。食べ物がないときは何も食べずに寝るときもあります。」と、日々の暮らしについて教えてくれました。
グルパリさん(35歳)は、4人の子どもたち(9歳の息子と4・7・8歳の3人の娘)の母親で、現在の暮らしぶりについて次の通り語ります。
「夫が仕事を見つけて、子どもたちのために食料を買うことができたらいいのにと思います。食事の回数を減らさざるを得ず、いつもだいたいパンしか食べません。空腹で子どもたちが泣くと、米を探すか、ジャガイモを1つか2つ茹でます。」
セーブ・ザ・チルドレンは、アフガニスタンの状況について次のように訴えます。
「アフガニスタンの子どもたちは、数十年にわたる紛争など、長年にわたり厳しい状況に置かれてきましたが、いま、自国の歴史の中で最悪の食料危機に直面しています。
私たちの運営する診療所では、パンの切れ端しか食べるものがないために重
度の栄養不良に陥っている子どもたちを毎日診ています。冬が始まると、これまで以上に多くの子どもたちが極度の食料不足による影響を受けることになります。
アフガニスタンの子どもたちをこの危機から守るためには、国際社会による支援が必要です。私たちは、必要な緊急・人道支援を届けるためにできる限りのことをしてきましたが、支援活動を継続するためには、各国政府によるアフガニスタンへの支援を拡充することが、喫緊に必要です。」
セーブ・ザ・チルドレンの保健医療チームは、重度急性栄養不良の子どもたちと妊娠中または授乳中の母親を対象に、緊急の保健・栄養支援を行っています。また、食事や母乳育児などに関するカウンセリングを実施しているほか、子どもたちにさまざまな種類の栄養価の高い食事を提供しています。
栄養治療食をわたす看護師
現在の政治的混乱が起きる前から、アフガニスタンは世界で2番目に多くの人が極度の食料不足に直面し、今年だけで5歳未満の子どもたちの半数が急性栄養不良に陥り、専門的な治療が必要だと考えられていました。しかし、現在その状況はさらに悪化しています。
人びとは、食料を買うためにわずかな所持品を売ったり、子どもたちを働かせたり、パンだけで生活するなどしています。こうした状況に加えて、食料価格も高騰し、石油や小麦、米などの価格は過去1年間で55%上昇しました。避難を余儀なくされたり、収入を失ったりした家族にとって、食料は手が届かないものになっています。
ザーフナさん(35歳)と夫には、1歳から15歳までの6人の子どもがいます。一家はセーブ・ザ・チルドレンによる緊急の栄養支援を利用していますが、生活について次の通り話します。
「最近は支援に頼らざるを得ません。数日前に小麦粉の袋を受け取って、食べ始めました。すべての価格が高騰しており、値段が高すぎるため小麦粉や油は買えません。1日1食しか食事をとることができません。私たちは夕方に夕食をとりますが、時には何も食べずに眠りにつくこともあり、朝にはお茶だけを飲みます。私と夫は空腹に耐えることができますが、子どもたちが心配です。」
ザーフナさんの息子アブドゥラさん(8歳)は、「パンと時々米を食べますが、肉や果物を食べることはありません。食べ物が以前よりずっと少なくなって、心配です。食べ物がないときは何も食べずに寝るときもあります。」と、日々の暮らしについて教えてくれました。
グルパリさん(35歳)は、4人の子どもたち(9歳の息子と4・7・8歳の3人の娘)の母親で、現在の暮らしぶりについて次の通り語ります。
「夫が仕事を見つけて、子どもたちのために食料を買うことができたらいいのにと思います。食事の回数を減らさざるを得ず、いつもだいたいパンしか食べません。空腹で子どもたちが泣くと、米を探すか、ジャガイモを1つか2つ茹でます。」
セーブ・ザ・チルドレンは、アフガニスタンの状況について次のように訴えます。
「アフガニスタンの子どもたちは、数十年にわたる紛争など、長年にわたり厳しい状況に置かれてきましたが、いま、自国の歴史の中で最悪の食料危機に直面しています。
私たちの運営する診療所では、パンの切れ端しか食べるものがないために重
度の栄養不良に陥っている子どもたちを毎日診ています。冬が始まると、これまで以上に多くの子どもたちが極度の食料不足による影響を受けることになります。
アフガニスタンの子どもたちをこの危機から守るためには、国際社会による支援が必要です。私たちは、必要な緊急・人道支援を届けるためにできる限りのことをしてきましたが、支援活動を継続するためには、各国政府によるアフガニスタンへの支援を拡充することが、喫緊に必要です。」
セーブ・ザ・チルドレンの保健医療チームは、重度急性栄養不良の子どもたちと妊娠中または授乳中の母親を対象に、緊急の保健・栄養支援を行っています。また、食事や母乳育児などに関するカウンセリングを実施しているほか、子どもたちにさまざまな種類の栄養価の高い食事を提供しています。