(公開日:2022.03.23)
【活動報告】セーブ・ザ・チルドレンのユースチームが公明党・立憲民主党・自由民主党の各青年委員会・青年局議員と意見交換会を行いましたーセーブ・ザ・チルドレン ユースチーム vol.10
- アドボカシー
セーブ・ザ・チルドレンのユースチーム*は、「紛争下の子どもと教育を守る」ことをテーマに、国会議員などに働きかけを行う提言活動や、紛争下の教育の状況についてより多くの方に理解してもらうための啓発活動を行っています。
2022年2月と3月に、政策提言活動の一環として、公明党青年委員会、立憲民主党青年局、自由民主党青年局の議員とユースが意見交換を行いました (意見交換会に参加した各政党の議員氏名はブログの末尾をご参照ください)。
セーブ・ザ・チルドレンユースから議員への提言内容
今回、ユースからは、下記2点をそれぞれの意見交換会で議員に働きかけました。
(1)日本政府による、「教育を後回しにはできない基金(Education Cannot Wait:ECW)」への拠出
ECWとは、緊急時に教育を必要としている子どもたちに質の高い教育を提供するために、資金を調達・分配する国際的な基金です。ユースからは、日本がECWに資金を拠出する意義として、次の3点を伝えました。
◆緊急時の教育支援に特化したECWに資金を拠出することで、紛争などの緊急時にも、より効率的かつ迅速に教育支援を行えること
◆緊急下で子どもたちが教育を受けられるようにすることは、子どもたちが日常の感覚を取り戻すことを助けたり、教育の効果の向上につながること
◆EU加盟国を含めると、G7でECWに拠出していないのは、日本のみであり、日本も先進国としてECWに拠出する責任があること
(2)日本政府による、「学校保護宣言」への賛同
学校保護宣言とは、学校の軍事利用をなくすことを目指した国際的な政治宣言です。2022年3月現在、114ヶ国が宣言に賛同していますが、日本はまだ賛同していません。ユースからは、日本が学校保護宣言に賛同する意義として、次の3点を伝えました。
◆学校保護宣言への賛同を通して、日本が教育を重んじる姿勢や、理不尽な教育への攻撃を許さない姿勢を改めて示せること
◆アジア地域で、学校保護宣言に賛同する国がいまだ少ないなか、日本が先行して賛同することで、アジア地域の教育の保護を推進できること
◆学校および子どもたちへの攻撃をなくすためには、国際社会が協調することが不可欠であり、日本が賛同することで、宣言の効力を強められること
議員からのコメント
ユースの発言に対し、参加議員からは次のようなコメントがありました。
「学校保護宣言は、趣旨にはもちろん賛同する。(国会議員という立場から)なんとか日本政府を動かしたいと思っている。時間がかかったとしても言い続けること、求め続けることが重要だと思う。」
「ECWへの資金の拠出は、今まで日本が行ってきた教育支援とどういう部分が違うのか、新たに何ができるのかを具体的に説得することが大切だと思う。日本政府の予算が限られるなか、新しい基金に資金を拠出するには、これまで拠出してきたものを削減しなければならない場合もある。このような状況のなかで、拠出の必要性について説得する必要があり、賛同者を増やしていかなければならない。」
意見交換会に参加したユースの感想
意見交換会に参加した他のユースからは、次のようなコメントがありました。
「議員との意見交換会を通して、政策提言をすることで政策を変えることは簡単でないと改めて感じた。しかし、声を上げ続けることが重要だと感じた。自分の周りも含めてより多くの人々に学校保護宣言やECWについて伝えられるように活動していきたい。」
「もっと自分たちが学校保護宣言やECWについて理解を深め、より説得力をもって説明できるようにし、紛争下の教育の保護について共感を呼びたい。」
「学校保護宣言への賛同や、ECWへの資金の拠出の実現に向けて働きかけを続けたい。」
活動報告執筆者からの後記
今回、3つの政党との意見交換会に参加し、政策提言から政策の実現にいたるまでのプロセスは困難がたくさんあることを改めて感じました。同時に、より多くの方々と課題意識を共有すること、政策提言をし続けることが重要であることも改めて感じることができました。多くの議員からユースの提言に対して、学校保護宣言の趣旨やECWの重要性については賛同をいただけたので、今後も働きかけを続けていきたいです。また、今回の意見交換会を次につなげるべく、議員の方を個別に訪問し、議論を続けていきたいです。
(執筆:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン アドボカシー部インターン/ユースチーム 石井未来)
意見交換会に参加した議員
■2月17日実施 公明党:矢倉克夫 参議院議員(党青年委員長)、杉久武 参議院議員(党青年副委員長)、高瀬弘美 参議院議員(党青年副委員長)、安江伸夫 参議院議員(党学生局長)
■2022年2月24日実施 立憲民主党:石川香織 衆議院議員(党青年局長)、塩村あやか 参議院議員、山岸一生 衆議院議員、大築紅葉 衆議院議員、馬場雄基 衆議院議員、神津健 衆議院議員
■2022年3月9日実施 自由民主党:小倉將信 衆議院議員(党青年局長)、鈴木憲和 衆議院議員(党青年局長代理)、三谷英弘 衆議院議員(党青年局青年部副部長)、塩崎彰久 衆議院議員(党青年局政策・広報副部長)
*セーブ・ザ・チルドレンは、2019年に、紛争下の子どもたちを守ることを目的とした「Stop The War On Children(SWOC)紛争下の子どもを守ろう」キャンペーンをグローバルに展開しました。セーブ・ザ・チルドレンのユースチームは、同キャンペーンを国内で推進するため、2019年11月に発足したユースチームです。
2022年2月と3月に、政策提言活動の一環として、公明党青年委員会、立憲民主党青年局、自由民主党青年局の議員とユースが意見交換を行いました (意見交換会に参加した各政党の議員氏名はブログの末尾をご参照ください)。
自民党との意見交換会にて
セーブ・ザ・チルドレンユースから議員への提言内容
今回、ユースからは、下記2点をそれぞれの意見交換会で議員に働きかけました。
(1)日本政府による、「教育を後回しにはできない基金(Education Cannot Wait:ECW)」への拠出
ECWとは、緊急時に教育を必要としている子どもたちに質の高い教育を提供するために、資金を調達・分配する国際的な基金です。ユースからは、日本がECWに資金を拠出する意義として、次の3点を伝えました。
◆緊急時の教育支援に特化したECWに資金を拠出することで、紛争などの緊急時にも、より効率的かつ迅速に教育支援を行えること
◆緊急下で子どもたちが教育を受けられるようにすることは、子どもたちが日常の感覚を取り戻すことを助けたり、教育の効果の向上につながること
◆EU加盟国を含めると、G7でECWに拠出していないのは、日本のみであり、日本も先進国としてECWに拠出する責任があること
(2)日本政府による、「学校保護宣言」への賛同
学校保護宣言とは、学校の軍事利用をなくすことを目指した国際的な政治宣言です。2022年3月現在、114ヶ国が宣言に賛同していますが、日本はまだ賛同していません。ユースからは、日本が学校保護宣言に賛同する意義として、次の3点を伝えました。
◆学校保護宣言への賛同を通して、日本が教育を重んじる姿勢や、理不尽な教育への攻撃を許さない姿勢を改めて示せること
◆アジア地域で、学校保護宣言に賛同する国がいまだ少ないなか、日本が先行して賛同することで、アジア地域の教育の保護を推進できること
◆学校および子どもたちへの攻撃をなくすためには、国際社会が協調することが不可欠であり、日本が賛同することで、宣言の効力を強められること
公明党との意見交換会にて
議員からのコメント
ユースの発言に対し、参加議員からは次のようなコメントがありました。
「学校保護宣言は、趣旨にはもちろん賛同する。(国会議員という立場から)なんとか日本政府を動かしたいと思っている。時間がかかったとしても言い続けること、求め続けることが重要だと思う。」
「ECWへの資金の拠出は、今まで日本が行ってきた教育支援とどういう部分が違うのか、新たに何ができるのかを具体的に説得することが大切だと思う。日本政府の予算が限られるなか、新しい基金に資金を拠出するには、これまで拠出してきたものを削減しなければならない場合もある。このような状況のなかで、拠出の必要性について説得する必要があり、賛同者を増やしていかなければならない。」
意見交換会に参加したユースの感想
意見交換会に参加した他のユースからは、次のようなコメントがありました。
「議員との意見交換会を通して、政策提言をすることで政策を変えることは簡単でないと改めて感じた。しかし、声を上げ続けることが重要だと感じた。自分の周りも含めてより多くの人々に学校保護宣言やECWについて伝えられるように活動していきたい。」
「もっと自分たちが学校保護宣言やECWについて理解を深め、より説得力をもって説明できるようにし、紛争下の教育の保護について共感を呼びたい。」
「学校保護宣言への賛同や、ECWへの資金の拠出の実現に向けて働きかけを続けたい。」
立憲民主党との意見交換会にて
活動報告執筆者からの後記
今回、3つの政党との意見交換会に参加し、政策提言から政策の実現にいたるまでのプロセスは困難がたくさんあることを改めて感じました。同時に、より多くの方々と課題意識を共有すること、政策提言をし続けることが重要であることも改めて感じることができました。多くの議員からユースの提言に対して、学校保護宣言の趣旨やECWの重要性については賛同をいただけたので、今後も働きかけを続けていきたいです。また、今回の意見交換会を次につなげるべく、議員の方を個別に訪問し、議論を続けていきたいです。
(執筆:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン アドボカシー部インターン/ユースチーム 石井未来)
意見交換会に参加した議員
■2月17日実施 公明党:矢倉克夫 参議院議員(党青年委員長)、杉久武 参議院議員(党青年副委員長)、高瀬弘美 参議院議員(党青年副委員長)、安江伸夫 参議院議員(党学生局長)
■2022年2月24日実施 立憲民主党:石川香織 衆議院議員(党青年局長)、塩村あやか 参議院議員、山岸一生 衆議院議員、大築紅葉 衆議院議員、馬場雄基 衆議院議員、神津健 衆議院議員
■2022年3月9日実施 自由民主党:小倉將信 衆議院議員(党青年局長)、鈴木憲和 衆議院議員(党青年局長代理)、三谷英弘 衆議院議員(党青年局青年部副部長)、塩崎彰久 衆議院議員(党青年局政策・広報副部長)
*セーブ・ザ・チルドレンは、2019年に、紛争下の子どもたちを守ることを目的とした「Stop The War On Children(SWOC)紛争下の子どもを守ろう」キャンペーンをグローバルに展開しました。セーブ・ザ・チルドレンのユースチームは、同キャンペーンを国内で推進するため、2019年11月に発足したユースチームです。