(公開日:2023.08.29)
【スタッフの視点】ロヒンギャ危機から6年。私たちに「今できること」
- 緊急支援
3,500人 [1]。
この数字は、迫害、貧困などを理由に、2022年に海を渡って他国に移動したロヒンギャの人たちの人数だ。前年比で360%増加し、全体の45%近くが女性と子どもであった[2] 。国外への移動中に命を落とした人たちもいる。
この数字は、迫害、貧困などを理由に、2022年に海を渡って他国に移動したロヒンギャの人たちの人数だ。前年比で360%増加し、全体の45%近くが女性と子どもであった[2] 。国外への移動中に命を落とした人たちもいる。
ロヒンギャ難民キャンプでの衛生啓発セッションに参加する子どもたち
2017年8月以降、100万人ほどのロヒンギャ難民が隣国に避難した。避難先では移動や労働の自由が制限され、生活していくためには国際支援が必要な状況だ。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、2017年11月からロヒンギャ難民キャンプで生活物資配布や保健サービスの提供、水・衛生環境および居住環境の改善、能力強化などを実施しているが、問題は長期化し、国際社会の関心は薄れつつある。
2005年の世界サミット成果文書『人間の安全保障』 [3] では、「すべての人々が、自由に、かつ尊厳を持って、貧困と絶望から解き放たれて生きる権利」が強調された。現代では、先進国、開発途上国を問わず、全世界の人たちが紛争や気候変動などの脅威により、いつ何が起きるか不透明な状況下で暮らしている。だからこそ、脆弱な状況に置かれている人たちに注目し、持続的な発展のために何ができるのか、自分ゴトとして捉える必要があるのではないだろうか。
ロヒンギャ難民には一人ひとり名前があり、人生があり、物語がある。難民が直面する現実と私たちの日常生活との距離感を縮め、向き合う機会としたい。
(海外事業部 松田友美)
[1]United Nations, UN News Global perspective Human stories, 17 January 2023
[2] United Nations, UN News Global perspective Human stories, 17 January 2023
[3] 外務省, 人間の安全保障分野をめぐる国際潮流, 31 March 2021
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、2017年11月からロヒンギャ難民キャンプで生活物資配布や保健サービスの提供、水・衛生環境および居住環境の改善、能力強化などを実施しているが、問題は長期化し、国際社会の関心は薄れつつある。
2005年の世界サミット成果文書『人間の安全保障』 [3] では、「すべての人々が、自由に、かつ尊厳を持って、貧困と絶望から解き放たれて生きる権利」が強調された。現代では、先進国、開発途上国を問わず、全世界の人たちが紛争や気候変動などの脅威により、いつ何が起きるか不透明な状況下で暮らしている。だからこそ、脆弱な状況に置かれている人たちに注目し、持続的な発展のために何ができるのか、自分ゴトとして捉える必要があるのではないだろうか。
ロヒンギャ難民には一人ひとり名前があり、人生があり、物語がある。難民が直面する現実と私たちの日常生活との距離感を縮め、向き合う機会としたい。
(海外事業部 松田友美)
[1]United Nations, UN News Global perspective Human stories, 17 January 2023
[2] United Nations, UN News Global perspective Human stories, 17 January 2023
[3] 外務省, 人間の安全保障分野をめぐる国際潮流, 31 March 2021