(公開日:2023.10.26)
【パレスチナ・ガザ地区】800人以上の子どもたちが行方不明に
- ガザ
[10月24日付]
パレスチナ・ガザ地区では、少なくとも870人の子どもを含む1,550人が行方不明になっており、崩壊した建物の瓦礫の下敷きになっている恐れがあります。容赦なく続く砲撃によって、道路が破壊され、燃料も搬入が許されていないため、救助隊が子どもたちにたどり着くことができません。
10月7日に始まったイスラエルとパレスチナ・ガザ地区(ガザ地区)における衝突により、ガザ地区ではこれまでに2,360人の子どもが犠牲になり、5,364人が負傷しました。イスラエルのメディアによると、イスラエルでも28人の子どもが犠牲になり、ガザ地区に監禁された220人の人質には、子どもも含まれていると伝えられています。
ガザ北部にあるアル・アウダ病院の医師は、セーブ・ザ・チルドレンに対し、行方不明者や家族と離ればなれになった子どもの人数が急増していると話します。同病院には少なくとも家族と離ればなれになった子どもの患者が10人から12人おり、身元が確認できず、親族もいない子どもたちの遺体もあると話しています。
また、国連によると、この2週間、ガザ地区で34人の救助隊員が犠牲になりました。うち1人は勤務中に犠牲になり、4人が負傷しています。*1救助隊員は、「電気の途絶と燃料の不足が、活動の大きな障害となっており、負傷者の救出や手当てを始め、家屋の瓦礫の中から遺体の収容ができなくなっている」と訴えます。*2
セーブ・ザ・チルドレンは、瓦礫の下敷きになってまだ生きている子どもたちは、圧外傷、脱水症状、極度の精神的苦痛などに苦しんでいる可能性が高いと考えています。救出されたとしても、重度のけがを負った子どもたちを治療する医療システムがほとんど機能していないため、多くの人は基本的な治療すら受けられない状況です。絶え間ない空爆は病院すら破壊し、救急車を粉々にし、発電機は燃料不足に陥っています。医薬品、医療機器、医療従事者の不足により、まだ開いている病院でも負傷者を治療することに限界を迎えています。ガザ地区から出ることが許されないため、負傷した子どもたちやその家族は、ガザ地区外での救命処置や専門的な治療を受けることもできません。
セーブ・ザ・チルドレンは、瓦礫の下敷きとなり、生き延びることができなかった子どもたちの尊厳についても深く憂慮しています。親たちは、子どもたちが生きているかどうかもわからない状況に耐えなければならず、子どもたちを埋葬することもできません。
セーブ・ザ・チルドレンのパレスチナ事務所長ジェイソン・リーは、次のように話しています。
「何百人もの子どもたちが瓦礫の下敷きになり、救助隊が被災者のもとにたどり着くことすら苦労していることは、恐ろしいことです。子どもたちは間違いなく極度の痛みに苦しみ、ひとりぼっちで助けを待っています。停戦がなされず、封鎖が解除されなければ、多くの人々が見殺しにされます。救出されたとしても、必要な治療を受けることができないでしょう。医療もまた、この紛争の犠牲になっているからです。すべての紛争の当事者、そして世界のリーダーは、子どもたちが命を救うために必要な治療をガザ地区の外で受けられるようにしなければなりません。
ガザ地区の子どもたちは、これまでも想像を絶する恐怖を経験し、家を失い、愛する人を、そして安全を失ってきました。これ以上の何千もの命が失われないよう、私たちは尽力するとともにすべての当事者は即時停戦に合意しなければなりません。時間が経過するごとに、より多くの子どもたちの命が犠牲となるのです」。
*1 Hostilities in the Gaza Strip and Israel | Flash Update #17 | United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs - occupied Palestinian territory (ochaopt.org)
*2 Gaza rescuers 'desperate for support' as Israeli air strikes wreak havoc on civilian targets | Middle East Eye
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パレスチナ・ガザ地区の子どもたちの命と未来を守るための活動にご支援をお願いします。
パレスチナ・ガザ地区では、少なくとも870人の子どもを含む1,550人が行方不明になっており、崩壊した建物の瓦礫の下敷きになっている恐れがあります。容赦なく続く砲撃によって、道路が破壊され、燃料も搬入が許されていないため、救助隊が子どもたちにたどり着くことができません。
10月7日に始まったイスラエルとパレスチナ・ガザ地区(ガザ地区)における衝突により、ガザ地区ではこれまでに2,360人の子どもが犠牲になり、5,364人が負傷しました。イスラエルのメディアによると、イスラエルでも28人の子どもが犠牲になり、ガザ地区に監禁された220人の人質には、子どもも含まれていると伝えられています。
ガザ北部にあるアル・アウダ病院の医師は、セーブ・ザ・チルドレンに対し、行方不明者や家族と離ればなれになった子どもの人数が急増していると話します。同病院には少なくとも家族と離ればなれになった子どもの患者が10人から12人おり、身元が確認できず、親族もいない子どもたちの遺体もあると話しています。
また、国連によると、この2週間、ガザ地区で34人の救助隊員が犠牲になりました。うち1人は勤務中に犠牲になり、4人が負傷しています。*1救助隊員は、「電気の途絶と燃料の不足が、活動の大きな障害となっており、負傷者の救出や手当てを始め、家屋の瓦礫の中から遺体の収容ができなくなっている」と訴えます。*2
セーブ・ザ・チルドレンは、瓦礫の下敷きになってまだ生きている子どもたちは、圧外傷、脱水症状、極度の精神的苦痛などに苦しんでいる可能性が高いと考えています。救出されたとしても、重度のけがを負った子どもたちを治療する医療システムがほとんど機能していないため、多くの人は基本的な治療すら受けられない状況です。絶え間ない空爆は病院すら破壊し、救急車を粉々にし、発電機は燃料不足に陥っています。医薬品、医療機器、医療従事者の不足により、まだ開いている病院でも負傷者を治療することに限界を迎えています。ガザ地区から出ることが許されないため、負傷した子どもたちやその家族は、ガザ地区外での救命処置や専門的な治療を受けることもできません。
セーブ・ザ・チルドレンは、瓦礫の下敷きとなり、生き延びることができなかった子どもたちの尊厳についても深く憂慮しています。親たちは、子どもたちが生きているかどうかもわからない状況に耐えなければならず、子どもたちを埋葬することもできません。
セーブ・ザ・チルドレンのパレスチナ事務所長ジェイソン・リーは、次のように話しています。
「何百人もの子どもたちが瓦礫の下敷きになり、救助隊が被災者のもとにたどり着くことすら苦労していることは、恐ろしいことです。子どもたちは間違いなく極度の痛みに苦しみ、ひとりぼっちで助けを待っています。停戦がなされず、封鎖が解除されなければ、多くの人々が見殺しにされます。救出されたとしても、必要な治療を受けることができないでしょう。医療もまた、この紛争の犠牲になっているからです。すべての紛争の当事者、そして世界のリーダーは、子どもたちが命を救うために必要な治療をガザ地区の外で受けられるようにしなければなりません。
ガザ地区の子どもたちは、これまでも想像を絶する恐怖を経験し、家を失い、愛する人を、そして安全を失ってきました。これ以上の何千もの命が失われないよう、私たちは尽力するとともにすべての当事者は即時停戦に合意しなければなりません。時間が経過するごとに、より多くの子どもたちの命が犠牲となるのです」。
*1 Hostilities in the Gaza Strip and Israel | Flash Update #17 | United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs - occupied Palestinian territory (ochaopt.org)
*2 Gaza rescuers 'desperate for support' as Israeli air strikes wreak havoc on civilian targets | Middle East Eye
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パレスチナ・ガザ地区の子どもたちの命と未来を守るための活動にご支援をお願いします。
ご寄付・活動の詳細はこちら <パレスチナ・ガザ地区での人道危機 緊急子ども支援(https://www.savechildren.or.jp/lp/palestine-gaza2023/)>