セーブ・ザ・チルドレンとは
日本の子どもの貧困〜夢や希望をうばわれないために〜
2009年政府発表によると、日本の子どもの貧困率は14.2%※1であり、7人に1人の子どもが相対的貧困下にあります。日本の子どもの貧困率は国際的に見ても高く、OECD22カ国中、8位となっています※2。
貧困は、経済・健康・教育などの格差、虐待そして社会からの孤立など子どもに多くの影響を及ぼします。また、世代を超えた連鎖が危惧されます。そして何より忘れてならないのは、貧困は子どもの生きる希望や夢、あらゆる機会をうばうものであり、まさしく子どもの権利侵害ということなのです。
※1:2009年10月20日付厚生労働省発表。18歳未満のすべての子どもに対する相対的貧困率。
※2:「子どもの貧困白書」(子どもの貧困白書編集委員会編:明石書店)より抜粋
抜本的な子どもの貧困削減のためには、政府やNGO、市民など社会が一体となった積極的な姿勢・行動が求められます。現状では、政府は貧困率を発表しただけにとどまり、実態把握、削減目標の設定、具体的な行動計画は打ち出されていません。
セーブ・ザ・チルドレンの活動:Speaking Out Against Poverty(SOAP)
イラスト動画でSCJのSOAP活動をご紹介します。↓セーブ・ザ・チルドレンは、これまで世界各地で貧困下にいる子どものための活動を実施してきました。特に、イギリスやアメリカにおいて、政府をはじめとする様々な関係機関と連携し、啓発、政策提言、子どもとその家庭への支援プログラム等の幅広い実績と知見をもちます。また、日本国内では、子どもたちに寄り添い、子どもたちが意見を表明できるよう、参加型学習プログラムを実施してきました。
それらを生かし、日本でも今年から子どもの貧困問題への取り組み“Speaking Out Against Poverty (SOAP)”を開始します。子どもの貧困という問題に、当事者である子どもたち自身が声をあげ参加し、貧困を解決していく取り組みがSOAPです。子どもたちとともに、子どもが夢や希望を描ける世界を作っていくことを目指します。
今後、日本の子どもの貧困の調査、キャンペーン、調査をもとにし、教育や保健など様々な機会を提供する事業を実施するとともに、政府や自治体に対する働きかけをしていきます。
子どもの貧困に関する調査
SOAPの最初の取り組みとして行われる調査では、子どもたちがどのような状況におかれ、何を思い、考え、何を必要としているかなどを当事者の子どもたちが語ります。
本調査では、セーブ・ザ・チルドレンが北アイルランドで100人の子どもを対象に行った“Speaking Out Against Poverty-Voices of Children Living in Disadvantaged Area-”※3を参考にしていきます。インタビュー調査によって得られた当事者の子どもたちの声をまとめることにより、見えにくい子どもの貧困の「現実」を明らかにし、伝えていく予定です。
※3:北アイルランドの調査で明らかになった子どもの声を、100名の日本の子どもの合唱と共に、発信しました
日本語訳はこちら [117KB]
調査にご協力いただける方々を募集
SOAPに賛同して下さる方や、当事者である子ども、親、関係する方々で本調査にご協力頂ける方は、下記までご連絡下さいますようお願いいたします。
月1,500円からはじめられる継続支援です。教育・栄養・医療保健のサポートなど、日本と世界の子どもたちを継続的に支えます。
いくらでも、できるときに。日本と世界の子どもたちを支えます。オンライン寄付は3,000円より承ります。