東北地方太平洋沖地震【第8報】「こどもひろば」で子どものケア、おとなのためにも(2011.03.30)

地震発生から3週間が経とうとしている現在、約300名の子どもたちが命を落し、約1,000人がいまだ行方不明です(文部科学省発表)。セーブ・ザ・チルドレンではおよそ74,000人の子どもたちが避難生活を余儀なくされていると考えます。多くの子どもたちは、今回の災害によって家族や友人、家や大切にしていたおもちゃなどすべて奪われ、慣れない避難所での生活を余儀なくされています。
 
セーブ・ザ・チルドレンは、地震発生から5日後の16日、最初の「こどもひろば」を仙台市若林区に開設して以来、これまでに延べ16か所で「こどもひろば」を展開してきました。子どもひろばの開設は、セーブ・ザ・チルドレンのスタッフによる現地調査と並行して行われます。スタッフはまず、市役所の福祉課を訪れ、避難所の状況、避難者数、子どもの数などの情報を収集した後、各避難所をひとつずつ訪ねて回ります。避難所では、本部や学校の先生に子どもたちの状況とニーズを伺い、「こどもひろば」の意義と目的をご理解いただいたうえで、設置スペースをいただきます。多くの避難所で、子どもたちのケアを懸念しているものの、まだそこまで行き届いていないという声を聞きます。「こどもひろば」は子どもたちのケアだけでなく、大人たちにとっても、子どもたちが安心して遊べる場所があることで、被災後の生計再建に専念する時間が作れるという点で大きな助けとなっています。
また、セーブ・ザ・チルドレンではこれまでの緊急支援の実績から、こうした災害時において、大人はどのように子どもたちに接したらよいのかをまとめたガイドを作成しています。避難所のおとなや、今後被災した子どもと接する機会のある大人にむけても、こうしたガイドを提供することで支援を続けていきます。
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釜石市の避難所の小学校で 

 

 

写真提供:ZETS/Save the Children Japan

 

 

 

 

 


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