ブルガリ アフガニスタン教育復興支援事業(2010.10.15)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、2009年度のブルガリからのサポートを、アフガニスタンの教育復興支援事業に活用しています。
長期にわたる武力紛争を経験したアフガニスタンでは今なお、トイレや水飲み場のない学校や、校舎さえない学校が半数を占めます。小学校を卒業しただけの先生が教壇に立ち授業を教えている場合もあります。セーブ・ザ・チルドレンは本事業を通じて、アフガニスタン北部の学校教育の質の向上に努め、就学前教育と保健衛生教育の推進にも取り組んでいます。
事業地の子どもたちの様子はこちらでご覧いただけます。
1.学校教育の質向上と環境改善
・ 教員・保護者609名に教授法や子どもの権利、ポジティブ・ディシプリンの研修を実施
・ 教員・保護者690名にPTA研修を実施し、各学校区にPTAを設置
2.就学前教育の推進
・幼児1,210名を対象に就学前教育90教室を運営
・幼児の保護者750名を対象にペアレンティング研修を実施
3.保健衛生教育の推進
・教員・生徒600名に応急手当研修を実施、42学校に救急箱を提供し、手洗い場を新設
・生徒1,920名に保健衛生教育研修を実施
教員研修の成果
研修を受けた先生たちは、以前よりも生徒たちに目配りをするようになり、系統だった分かりやすい授業を行うようになりました。ファリアブ州の12校・教員90名を対象に研修前後の授業視察調査を実施したところ、先生たちの指導法や姿勢に大きな変化が見られました。
アフガニスタンの学校の半数はテントや青空教室=サリプル
テントの下の授業風景。教授法研修を受けた教員=サリプル
就学前教室で子どもたちの笑顔がはじける=ファリアブ
就学前教室を率いるのは村の女性ボランティアたち=ファリアブ
暴力や体罰に頼らない指導法を学ぶ教員たち=サリプル