四川大地震を経てー被災地は新たなステップへ(11.02.01)
2008年5月に発生した四川大地震から2年以上が経過した今、現地の子どもたちは新たなステップを迎えています。
記録的な大地震による被災者の数、4,600万人。実に日本の人口の3分の1にのぼる人々が地震により影響を受けましたが、子どもたちも例外ではありませんでした。通い慣れた学校の倒壊、生き埋めになって亡くなってしまった友達や家族、自らも体に傷を負ってしまった子どもたち―。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、震災前から中国で活動を展開してたセーブ・ザ・チルドレン中国と協力して、過去1年間にわたり、四川省で特別に支援を必要としている子どもたちのための統合教育プログラムを推進してきました。
このプログラムは、特別な支援を必要としている子どもたちとそのクラスメートに加え、教員や政府関係者など統合教育にかかわる大人を対象としており、支援の内容は、子ども同士が互いに支え合うための子どもたちによる支援グループの設置、教員・指導員研修の実施や啓発・政策提言活動、など多岐におよびます。なかでも日本からの支援金は、「リソースセンター」と呼ばれる施設の設置に活用されています。
「すごく居心地がよくて楽しいよ!」
リソースセンターは、開館時間を待つ子どもたちで列ができるほどの人気に
また、教員が参照・活用できる統合教育に関する資料や教材もそろえており、子どもも大人も活用できる施設となっています。12か所に設置した「リソースセンター」は、特別に支援が必要な子どもたちにもやさしい色で設計しているほか、特別に支援が必要な子どもたちも、そうではない子どもたちも、区別なくともに遊ぶことができる家具や遊具を完備しています。
センターの管理・運営には、セーブ・ザ・チルドレンのトレーニングを受けた教員があたっており、今後は統合教育の情報に精通したこれらの教員が主体となって、各地域での統合教育を支えていく予定です。
2010年11月をもって日本からの資金を活用した四川大地震被災者支援は終了しますが、今後もセーブ・ザ・チルドレン中国と地域社会が一丸となって、子どもたちのための取り組みを続けていく予定です。
日本の皆様からのあたたかいご支援、本当にありがとうございました!
(中国事業担当:今福)