緊急人道支援の続報(2011.05.13)
政治的混乱から1,500人が亡くなるという人道的危機にあるコートジボワールで、セーブ・ザ・チルドレンは、避難民キャンプのある西部のドゥエクエとギグロを中心に緊急支援を継続しています。
現地では、食料や安全な飲み水、医療器具や薬といった命に不可欠な物資が不足しており、私たちは、特に赤ちゃん、子ども、妊産婦、そして授乳期の女性を守るために、これまでに以下のような支援を実施しました。
・ 妊産婦375人、子ども2,500人を対象に食料配布
・ 今後3ヶ月分、40,000人分を対象とした薬・医療器具を現地ヘルスセンターなどに配送
・ キャンプのトイレ、シャワー、排水システムの改良(約6,500人分)
・ 防水ビニールシート、蚊帳、バケツ、水の浄化剤を含むシェルター・生活必需品40トン分の配布
(2011年5月12日時点の数字)
こういった物資配布のほか、子どもたちが学校にもどり学習のできる環境を回復させることも、長年コートジボワールで教育支援を展開するセーブ・ザ・チルドレンの緊急の課題です。
公式には、学校が再開したことが言われていますが、ユニセフとの共同調査によると、たとえば北西部の学校では、83,000人の子どもがまだ学校に戻っておらず、また一部で教師も戻らないために、授業を再開できないところもあります。また避難民キャンプのある西部では、一校も学校が再開できていない状況で、もともと教育復興の途上にあるコートジボワールで、基礎教育さえ修められない子どもが今後増えてしまう可能性が出ています。
セーブ・ザ・チルドレンは学校建設や学校における体罰の禁止など、これまでの実績を活かしつつ、今回の危機においても、いち早く子どもや教師が学校に戻れるよう尽力します。現在、教育に必要な物資配布も準備を進めているところです。また定期的にコートジボワールの状況をお伝えします。
写真について:
・(上)配給の列で。(Glenna Gordon)
・(中)蚊帳の使い方を説明しているところ(Ordonez/Save theChildren)
・(下)避難民キャンプにて。学校に戻れることを待ちわびる男の子(Colin Crowley/Save the Children)