ケニアの干ばつ被災地で3歳未満の子どもを対象に大規模な食糧支援プログラムを開始 (2011.08.30)
(c) Katie Drew / Save the Children
東アフリカでは現在、230万人の栄養不良の子どもが飢餓に直面しており、今回の支援は十分な食糧提供を通じてワジル地区およびマンデラ地区の子どもとお母さんの命を守るためのものです。
国際的には15%に達すると非常事態であると考えられている栄養失調率が、ケニア北部のある地域ではすでに32%に到達していることから、栄養不足の広がりは深刻です。
「何日も食糧を手にすることができず、親たちは自分の子どもがやせ細り、命を落としていくのを見ています。これは絶対に受け入れられるものではありません。今回の食糧支援は、最も脆弱な子どもたちが栄養のある食糧を十分に手にし、何週間も、何か月間も生き延びることができるようにするためのものなのです。」 (セーブ・ザ・チルドレン ケニア事務所長、プラサント・ナイク)
ワジル地区に住む7歳の子の母親であるアラサさんは、家族が生きのびていくのが大変だと訴え、次のように語っています。
「もし、食糧支援がなければ、食糧を見つけられるどこかに移らないといけない。私たちはお昼にトウモロコシと大豆の混合食品を食べているけれど、夜には食べるものがないので紅茶を飲んでいるわ。それもミルクなしで。」
今後5か月間、セーブ・ザ・チルドレンは6kgのシリアルブレンドと0.6kgのベジタブルオイルを10万人の子ども、妊産婦、母乳育児をするお母さんたちに毎月配布します。
多くの人々が飢餓に直面するこの状況において、今回の食糧支援プログラムは、子どもたちが栄養価の高い食糧を摂取できるよう支援し、栄養不良に陥るのを予防します。
(c) Katie Drew / Save the Children
8月26日、エチオピアの首都アディス・アベバにおいてアフリカ連合の会議が開催されました。会議では10億米ドル以上におよぶ東アフリカ支援の不足分について話し合われ、セーブ・ザ・チルドレンはこれに伴い今回の支援を開始しました。干ばつの影響が深刻な地域で大規模な緊急支援を継続的に実施していくためには、より一層の支援が必要です。セーブ・ザ・チルドレンは、26日の会議に参加した各国の政府に長期的支援を求めていきます。
現在、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンから日本人スタッフが現地に入り、調査を実施しています。調査結果は随時ご報告していきます。
(c) Petterik Wiggers/Panos Pictures for Save the Children
※東アフリカ地域を含む世界中の子どもたちを支援する継続支援「SCサポート」にご協力ください。