ガザ人道危機 6ヶ月(2009.07.01)
【ガザ人道危機 6ヶ月】セーブ・ザ・チルドレンは、150,000人以上を支援
[子どもたちと遊ぶ鈴木スタッフ]
【日本人スタッフがガザを視察】
昨年末から3週間以上続いた武力衝突は、一時停戦が実現している今でもガザの人々に甚大かつ多方面での影響を与えています。特にガザの人口の半数を占める子どもたちは身体的・精神的に脅かされています。
セーブ・ザ・チルドレン(SC)は、紛争が始まった2008年12月27日から現在までに食糧支援、医薬品配布支援、教育支援、心理社会的ケア支援、生計支援などを通じて150,000人以上(うち子ども8万人以上)を支援しています。
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【日本人スタッフがガザの子どもたちの様子を実際に見てきました】
〜鈴木絵梨スタッフの報告〜
子どもの笑顔をみたいと思う親や先生の気持ちは世界中どこでも同じです。私が現地で会った子ども達の中には、紛争の影響で、少し前まで小さな物音にも怯えてしまっていたり、友達とまったく遊ばなくなってしまっていた子どもがいました。SCが支援する幼稚園に通い、身体を使った遊びや学びをすることで徐々に表情が緩やかになってきたと親は喜んでいました。
―― 鈴木絵梨
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【ケース・ストーリー1】
(遠足@北部ガザのビーチ)ハニアちゃん、11歳/北部ガザ出身
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【ケース・ストーリー2】
(東ガザ市)ジハドくん、5歳/アル・ヘクマ幼稚園
園児の中で特にトラウマが激しいのがシハド君です。多くの子ども達が紛争の悲しい出来事を少しずつ忘れて行く中、ジハド君は未だに激しい感情や態度を表す。ジハド君が作るレゴは戦車や武器です。ジハド君が書く絵はロープで縛られた人の絵です。
また、他の園児をぶつこともあります。紛争による心の傷が癒えていないことに加え、家庭内での暴力があり得ることも幼稚園の先生は察知しています。このため、幼稚園の先生は家庭訪問を繰り返し、ジハド君のご両親への心のサポートを提供しています。
幼稚園においては、ジハド君に積極的に声をかけ、褒め言葉を多くかけ、あるいは彼にリーダーシップを取らせるような役割を与え、友だちの中でうまく交流する機会を多く与えるように努力しています。未だ深い心の傷を負っている子どもに特に注意しながら幼稚園の先生は事業を実施しています。
また、他の園児をぶつこともあります。紛争による心の傷が癒えていないことに加え、家庭内での暴力があり得ることも幼稚園の先生は察知しています。このため、幼稚園の先生は家庭訪問を繰り返し、ジハド君のご両親への心のサポートを提供しています。
幼稚園においては、ジハド君に積極的に声をかけ、褒め言葉を多くかけ、あるいは彼にリーダーシップを取らせるような役割を与え、友だちの中でうまく交流する機会を多く与えるように努力しています。未だ深い心の傷を負っている子どもに特に注意しながら幼稚園の先生は事業を実施しています。
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【温かいご支援ありがとうございます
日本の皆さまから、約1,800万円が集まりました】
世界中からの支援とあわせ、15万人以上に対して迅速な支援活動を行うことができ、子どもたちに笑顔が戻ってきています。
【主な支援内容】
【支援物資配布】
- 食糧セット3,373個
- 衛生キット3,106個
- オムツ8,570個
- 乳幼児衛生キット1,965個
- 避難所キット1,066個
- 可動式ベビーベッド496個
- 衣類460着(うち制服と靴180セット)
【保健・医療】
- 病院への医薬品及び医療品の配布
- 出産前後の女性と5歳未満の乳幼児のための健診(避難所の簡易クリニックにおける)
【その他】
- 水道管およびポンプの設置及び修理
- 貯水タンクの配布及び設置
- 下水道管の修理
- 生計支援
【教育】
- 子どもの心のケアに配慮した教育手法に関する教員研修
- 家庭における子どもの心のケアに関する親への研修
- 教員、親、子どもに対する救急処置研修
【子どもの保護】
- 23ヵ所に「安全な遊び場」を設置、玩具529個を配布
- 13の幼稚園にレクリエーション・キット130個を配布
セーブ・ザ・チルドレンは、今後もガザをはじめ世界中の子どもたちのために活動を展開していきます。