ハイチ地震 地震発生から1カ月経過、さらなる支援を!(2010.02.12)

ハイチに壊滅的な被害をもたらした大地震の発生より、2月12日で1ヶ月を迎えました。皆さまからのご支援により、セーブ・ザ・チルドレンは震災直後より迅速な緊急支援を行っています。しかしながら、今回の大地震は広範囲にわたっており、今後より一層の支援が必要とされています。



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 かつては学校だった場所にできた仮設キャンプ

(C)Marco Di Lauro for Save the Children / Reportage by Getty Images

今回の地震による被災者は300万人(うち半分以上が子ども)にのぼり、20万人以上が死亡、150万人が家を失ったと推測されています。被災者は依然、倒壊した建物の瓦礫の中で、住む場所もなく、食糧の不足と闘いながら生活の再建を模索しています。このような状況の中で、震災前から脆弱であったハイチの子どもの健康と健全な未来が更なる危機にさらされています。セーブ・ザ・チルドレンは、食糧や水、生活用品、医薬品の配布、医療支援や子どもたちの保護を行うと同時に、1日も早く子どもたちが学校へ通えるよう、学校再開のための支援活動に尽力しています。

ハイチでは、3月中旬から4月上旬に雨季に入ります。貧弱な下水道設備が平時から課題となっていましたが、今回の地震によってこの設備が深刻な被害を受けていることに加え、がれきが下水溝を詰まらせて汚水が溢れ出すことによって、人々の衛生環境をさらに悪化させることが懸念されています。

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屋外の仮設キャンプで暮らす 妊娠9カ月のソフィア
(C)Marco Di Lauro for Save the Children / Reportage by Getty Images

「もうすぐ赤ちゃんが生まれるの。」
地震で家を失い、夫とポルトープランスの仮設キャンプで暮らしているソフィア(23歳)は、母親のいるジェレミーで出産したいと願っています。ジェレミーへ移るために彼女の夫は必死で仕事を探していますが、未だに何も見つかっていません。
ソフィアは今日、キャンプにあるセーブ・ザ・チルドレンの医療センターで診察を受け、貧血の薬を処方されました。
「私は赤ちゃんとともに生き抜く。毎日
赤ちゃんがお腹を蹴るの。きっとこの子は強い子ね。」
ソフィアは、面倒を見てくれる家族がいるジェレミーに行けるように祈っています。

「もし無理だったら、このキャンプで赤ちゃんを産むことになるわ。」



【これまでのおもなハイチ地震緊急支援


◆子どもの保護
・ポルトープランスとジャクメルに開設した18のチャイルドフレンドリースペースにて15,000人の子どもたちを保護
・UNICEF、IRC、赤十字などと協力して、家族捜索と再会支援のために、病院やキャンプの子どもたちを登録

◆保健・医療、水・衛生、緊急物資配布
・14の巡回診療チームによって10,630人の患者を45か所で診察
・12万人以上に食糧を配布(うち72,000人が子ども)                          
・59,000人以上に清潔な水を支給
・48,000人以上に毛布や衛生用品、ビニールシートなどの生活必需品を配布
・7,800人分相当の仮設トイレを設置

セーブ・ザ・チルドレンは、1978年よりハイチで支援を行っており、現在300人以上のスタッフが現地で活動しています。ハイチの復興には時間が必要です。ハイチの人々とともに子どもたちの未来を見据えて、80万人(うち47万人の子どもたち)に支援を行うことを目指して、長期的な活動を続行していきます。
 


【ハイチ地震緊急支援の活動へのご寄付受け終了のお知らせ】

ハイチ地震緊急支援募金は、ご寄付の受付を終了いたし ました。
皆さまからのご支援まことにありがとうございました。



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