ハイチ地震 ラジオで赤ちゃんの命を救え!(2010.02.25)
母乳育児の大切さをクレオール語の歌にのせて
1月に発生した大地震により甚大な被害がもたらされたハイチでは、雨季の到来により、感染症の蔓延が懸念されています。子どものための国際NGO セーブ・ザ・チルドレンでは、赤ちゃんの命を救うために必要な保健や栄養の知識を、クレオール語(ハイチの現地語)の歌にのせ、ラジオを通してハイチの母親に伝える活動を開始しました。
歌は全4曲。母乳育児、乳幼児の食事、赤ちゃんの"げっぷ"などをテーマにしており、生まれたばかりの赤ちゃんを予防可能な病気や栄養不良から守るためのコツやヒントを学べる内容になっています。これらの歌は、セーブ・ザ・チルドレンとハイチの保健省、アメリカの国際開発支援団体により、現地のコミュニティや子どもたちとともに、震災前にクレオール語で制作されたものです。セーブ・ザ・チルドレンではこれらの歌を地元ラジオ局と国際放送局で放送し、一人でも多くの子どもたちの命を守ることができるよう被災者に啓発を行っています。
Adriana Zehbrauskas/Plaris
♪「母乳とげっぷの歌」(日本語訳)
赤ちゃんを産んだら、すぐに母乳をあげてね。
このことを忘れないで。
<コーラス>
赤ちゃんが生まれたらすぐにおっぱいをあげよう
赤ちゃんが健康に生きるために
赤ちゃんが生まれたらすぐにおっぱいをあげよう
すくすく育って、強い子になるよ
赤ちゃんにげっぷをさせるのを忘れないで
おっぱいをあげたら早い段階で
赤ちゃんが両方のおっぱいを飲んだあとにね
(Save the Children International HPより 英文)
ハイチに雨季が迫っています。地震後に次々と発生した人口密度の高いキャンプでは、汚染された水と貧弱な排水システムにより、水に起因する病気の発生が助長され、子どもたちを死に至らしめるマラリアと下痢の蔓延が懸念されます。セーブ・ザ・チルドレンでは特にキャンプで出産した女性に対して、赤ちゃんや幼児に汚染された水を与えず、母乳で育児をすることを推奨しています。これらの情報は、人々が自らの言語で知ることによって、大きな効果をもたらします。被災地の人々が情報を得るのはラジオからです。音楽は自然に耳に入り、人々は好きな音楽のメロディーやメッセージを記憶します。音楽にのせた呼び掛けは、赤ちゃんを救う効果的な方法です。この活動が明日の彼らの命を救うと信じています。
Robert King / Polaris
【ハイチ地震緊急支援の活動へのご寄付受け終了のお知らせ】
ハイチ地震緊急支援募金は、ご寄付の受付を終了いたし
ました。
皆さまからのご支援まことにありがとうございました。