【ハイチ地震】地震から半年。子どもが子どもらしく生きられるハイチに! (2010.07.12)
7月13日(現地時間12日)、ハイチ地震が発生してから6ヶ月が経過します。セーブ・ザ・チルドレンでは、被災した子どもたちとその家族への支援活動を続けていますが、子どもたちの生活はいまだ危機に直面しています。ハイチは、復興に向けて今後も長期的な支援が必要です。
避難キャンプのテント前にたたずむ母子
SCは、地震発生直後より、食糧やシェルターをはじめ、人々の命を守るために必要な物資の配布を迅速に行い、今日に至るまで、およそ682,000人の子どもたちと家族に支援を届けています。
【これまでの主な支援実績】
●食糧 約300,000人に食糧を配布。食糧セットの内容は、米、豆、塩、食用油など。
●シェルター・生活必需品 31,000以上の世帯に避難生活に必要な資材、生活必需品を配布。
●水・衛生 230,000人以上に生活用水や飲料水、衛生施設などを支給。
●子どもの保護 54ヶ所にチャイルド・フレンドリー・スペースを設置。家族捜索、再会支援では、これまでに567人の子どもが親戚のもとへかえった。
●教育 ハイチ教育省を支援し270の仮設学習スペースを設置。2,500キット以上の学用品と8,300以上のスクールバッグを供給。
●生計支援 家計の再建を目的に、瓦れきの撤去作業や雨水の排水路整備など、地域復興に向けた仕事を11,000人に提供。
【子どもの保護活動 チャイルド・フレンドリー・スペース】
"たくさんのひどい光景を見たけど、チャイルド・フレンドリー・スペースに来ると楽しいの。
最初は恥ずかしがっていた子も、今では輪の真ん中で踊ったりするのよ!それに喧嘩もなくなった。カウンセラーさんが何で喧嘩は良くないなのか説明してくれたから。"
SCが運営するチャイルド・フレンドリー・スペース(CFS)は、親が生活再建のため奔走している間、子どもたちに安全な場所を提供するためにハイチ中に開設されています。ハイチのCFSでは、音楽やダンスを中心に、子どもたちが安心を感じ、自らを表現し、地震で受けた心の傷を回復していけるようなアクティビティを行っています。カウンセラーが歌い出すと、子どもたちは生き生きとしはじめ、輪を作って踊り出し、テントの中は活気で満ち溢れます。
SCは地震発生以来、子どもの保護のために54のCFSを開設しました。これからも、子どもたちが1日も早く地震前の日常を取り戻し、子どもが子どもらしく生きることができるようハイチの復興支援に取り組んでいきます。
「私たちは、ハイチが地震発生前よりも、よりよい状態になるよう復興支援をしていきます。この道のりは長く、国際社会は、これまでに約束した長期的な資金提供と説明責任を果たす必要があります。災害でもっとも弱い立場に置かれるのは子どもたちです。復興の過程で子どもたちは守られ、健康で幸せな生活を送ることができるように取り組むのが私たちの責務です。」(SCハイチ カントリー・ディレクター ゲリー・シェイ談)
(C)Susan Warner/Save the Children