教育の必要な情報をたくさんの人に(2011.8.22)

5月から開始したリコーと協働で実施するインド教育事業がついに開始しました。この事業の中で鍵となり、よく聞かれるデジタル印刷機活用方法の質問についてまずは紹介したいと思います。

Q:リコーから寄贈された10台のデジタル印刷機は教育事業の中でどう使われるの?

A1:既にニーズがあるもので活用します
現在メダック県内の公立学校では副教材や試験用紙を印刷する機械はなく、近くのコピー屋さんで印刷している学校が大半です。中には試験用紙を印刷する予算がないので、先生が黒板に試験を書き、その答えを子どもたちノートに書くという風景もよく目にします。
学校内にて印刷できるようになるので、教材の充実、試験の効率化に貢献することができます。

 A2:教育事業の中で新しい使い道をコミュニティや子どもたちと開拓してきます。
義務教育の無償化はインドの憲法で制定されていますが、まだ十分な理解が成されていません。そこで、先生やコミュニティの役割を簡素化した文章で周知する予定です。
その他には、子どもたち自身が取り上げた地域における課題や問題点をニュースレターなどにして、お父さんやお母さん、そして地域の人々と共有することも、子どもたち自身が事業に参加する大切な要素です。

以上のような用途にデジタル印刷機をしっかり活用できるようになるためにまずは、印刷機をしっかりと使いこなさなければなりません。主に学校の先生を対象に7月8日〜31日間で10箇所のうち8箇所で既に実践型能力強化研修(1回目)が行われました。2回目は約2ヶ月後実施予定です。

IMG_6331.JPG先生たちも最初は慣れない機械に戸惑っていましたが、インドリコーハイデラバード事務所のサティアナラヤナさんとアディルさんが丁寧に実践を通してデジタル印刷機の仕組みや簡単なトラブルシューティングの対応の仕方などを研修してくれました。

デジタル印刷機使用記録ブックの記録の仕方を教えるリコーインドのサティヤナラヤナさん

  先生や子どもたちから既に試験や副教材で使い始めているとの声が届いています。

印刷機がきたときは大きかったので、使いにくいのかなと思いましたが、使い始めるととても楽で、近隣校の先生たちも活用しています。(ナレンダー先生@ドウラサバッド学校)

僕たちの為の数学や理科の教材やポイントがまとまったノートを印刷してもらって、試験勉強にも役立つんじゃないかて思います。(ラジュくん中学3年生@AP寄宿学校)

これから地域のコミュニティと子どもたちと一緒に「子どもたちの為教育環境を改善するためにはどういった情報を共有すればいい?」をテーマに教育事業を展開していきます。

(文・写真:インド事業担当 森本 美紀)

 


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