スマトラ沖津波災害から5年(09.12.16)
セーブ・ザ・チルドレン 被災地5ヶ国で100万人を支援
スマトラ沖を襲った世界最大の災害の一つ、津波災害からこの12月26日で5年が経ちます。
セーブ・ザ・チルドレン(以下SC)は、被災直後から緊急支援事業を展開し、この5年間で被災地5ヶ国1,000地域以上で、およそ100万人を支援してきました。SCがまとめたレポートによると、津波を生き延びた数十万人もの子どもたちは現在元気に学校に通っています。
津波により260,000万人もの命が奪われました。そのうち167,000人がインドネシアの人々でした。
SCは、この災害に被災した人たちを支援するため、世界中から2億8,400万ドルの温かいご寄付をいただき、被害を受けた5ヶ国(インドネシア、インド、スリランカ、タイ、ソマリア)で支援活動を行ってきました。
災害直後の迅速な援助活動によって多くの命を救うことができたこと、そしてその後の復興支援により何十万人もの子どもたちとその家族がこの悲劇を克服し、生活を取り戻すことができたことを、SCは非常に誇りに思っています。
(c)Kullwadee Sumnalop/Save the Children
SC建設の学校で元気に遊ぶ子どもたち
【SCのインドネシアでの支援活動例】
*新しい保健センターの設置とスタッフのトレーニング、医療機器の購入を通じ、210,000人以上の子どもたちとその家族 に質の高い医療ケアを提供。129,000人の子どもたちにポリオワクチン接種、17,400の蚊帳の提供および324校67,000人の 子どもたちに虫下しを提供
*津波により避難した家族のために新しい住居を1,000軒建設
*60の小学校の12,800人の子どもたちを学校用品の提供などでサポート。新しく41校を建設
*数千人の教師、医療従事者、小規模ビジネスオーナーのトレーニングを行い、技術を提供
また、SCは災害で家族と離れ離れになった数百人の子どもたちを親や家族と再会させることができました。
5年前津波災害直後に支援くださった方々の中には、津波から1ヵ月後にお父さんと再会できたリナのことを覚えている方もいるでしょうか。リナとお父さんの再会についてはこちら
現在彼女は4年生となり元気に学校に通っています。お父さんと仲良く幸せに暮らしており、将来の夢は警察官になることだそうです。
今も大の仲良しのムスタファとリナの親子
SCは、津波の経験をその後の緊急災害支援における学びとし、災害支援を質・量ともに拡大しています。
例えば、インドネシアでは、2004年の津波以降9つの災害に対応してきました。地震、津波、洪水、火山の噴火などの災害で被災した690,000人のインドネシア人を支援してきたのです。
現在も9月末に起きたスマトラ沖地震で日本人スタッフが支援活動を行っています。
活動の様子はこちら。
世界全体では、津波以降SCは、50以上の災害で支援活動を行っています。SCのプロのスタッフが災害直後から迅速に救援活動を行い、コミュニティの未来のため防災を含む復興支援まで視野に置いて活動しています。
私たちの活動は常に、子どもたちの視点に立ち、子どもたちとともにあります。
皆さまの温かいご支援に改めて感謝するとともに、今後とも世界の子どもたちを支援するため、SCへのご協力をお願いいたします。